テクノロジーで不動産に関わる業界課題を解決する「不動産テック」とは? 収益最大化への新常識を解説 | 全国の不動産投資・収益物件|株式会社リタ不動産
テクノロジーで不動産に関わる業界課題を解決する「不動産テック」とは? 収益最大化への新常識を解説
2026-03-30

収益物件を管理するなかで、アナログな不動産管理の業務フローにストレスを感じている物件オーナーは多いかもしれません。
そんな物件オーナーにご活用いただきたいのが、IT(情報技術)を駆使して不動産業務の効率化や新しい仕事の仕組みづくりを図る「不動産テック」です。不動産テックに分類されるITツール・サービスを活用すると、不動産の管理や審査、内覧、契約締結といった業務が大幅に効率化されます。
本記事では、不動産テックの定義から、オーナー様が享受できる「管理負担の軽減」「収益向上」の具体例までを凝縮して解説します。テクノロジーを味方につけることは、大切な資産を守り、育てるための最短ルートです。アナログから脱却し、次世代の不動産経営へとシフトするためのヒントを、具体的なサービス例とともに見ていきましょう。

一般社団法人不動産テック協会によれば、不動産テックとは、不動産×テクノロジーの略であり、「不動産に関わる業界課題や従来の商慣習を変えようとする価値や仕組み」を指します。テクノロジーによる不動産業務フロー自体の高度化を目的としています。
具体的に、情報収集やシステム入力などの「管理」では、物件情報や顧客情報を一元化するクラウド型システムや蓄積された情報を活用するビッグデータ解析技術などにより、情報の偏在を防ぎ活用レベルの高度化を図ります。
審査・査定にかかる「評価」では、テクノロジーを通じて価格の可視化や公正な査定を図るのが特徴です。たとえば、ディープラーニングを活用したAI(人工知能)により、不動産の相場価格を瞬時に抽出できるようにし、査定や審査の標準化を可能にします。
内覧・契約締結にかかる「取引」では、スマートロックやVR/AR内覧技術などにより、売り手・買い手の双方が移動や調整にかかる時間を大幅に削減することが可能です。取引時間の短縮化により、人的リソース不足による営業機会ロスや手続きの煩雑さの解消が期待されています。
不動産テックが注目されている背景にある業界課題の存在と課題解決への期待
不動産テックが注目されている背景にあるのが、デジタル化の遅れという業界課題の存在と課題解決への期待です。
少し古いデータですが、不動産業界におけるデジタル化の遅れは、厚生労働省が2015年9月に公表した「平成27年版労働経済の分析ー労働生産性と雇用・労働問題への対応ー」で詳しく示されています。事実、同調査で示された産業別のIT資本投入という項目では、日本の不動産業による投資は、米国のわずか10%という極めて低い水準にありました。

つまり、日本の不動産業は、ほとんどIT投資が行われていなかったのです。また、同調査ではIT以外の設備投資(非IT資本投入)も対米比較で0.55となっており、そもそも日本の不動産業は、IT・物質的資本の両面で米国より大幅に遅れていることが判明しています。
不動産業に横たわる業界課題は、デジタル化の遅れだけではありません。人口減少による市場縮小や働き方改革による業務効率化の必要性なども喫緊の課題となっています。そうしたなか、不動産テックは、これらの課題に対して有効な解決策を提示できる可能性があると期待されています。
不動産DXとの違いは概念の広狭
不動産テックと並んでよく耳にする言葉として、不動産デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation、不動産DX)があります。
不動産テックと不動産DXは関連する概念です。しかし、不動産テックはおもに新しいデジタルの技術やサービスの開発・提供に焦点を当てている反面、不動産DXはデジタル技術を活用して新たなビジネスモデルを創出しようとする点で異なります。
これは、「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」(令和2年7月17日閣議決定)で明確にされたDXの定義を踏まえても明らかです。
Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション、DX)は、将来の成長、競争力強化のために、新たなデジタル技術を活用して新たなビジネスモデルを創出・柔軟に改変すること。企業が外部エコシステム(顧客、市場)の劇的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革をけん引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、 競争上の優位性を確立すること。
なお、不動産業界におけるDXについては、次の記事でも解説しているため、参考にしてください。
不動産業界におけるDXとは? 必要性やメリット、成功事例も解説!
不動産テックの市場規模は9,402億円
「デジタル化の遅れ」という業界課題を克服すべく、近年、日本の不動産テック市場は急速な拡大を見せています。矢野経済研究所によれば、国内の不動産テックの市場規模は、2022年度時点で、9,402億円でした。

不動産テック市場規模のうち、BtoC向け市場規模は7,138億円、BtoB向け市場規模は2,264億円でした。
矢野経済研究所は、2030年度の不動産テック市場規模について、2022年度比で約2.5倍の2兆3,780億円に拡大すると予測しています。このうち、消費者向けサービスのBtoC領域は、住宅ストック数や中古住宅流通市場の拡大を背景に、2022年度比で約2.6倍の1兆8,600億円になるとのことです。

不動産テックを活用するメリットには、次の3つがあります。
- 大幅な業務の効率化
- 顧客体験の飛躍的な向上
- 業務情報の透明性向上
それぞれ解説するため、参考にしてください。
大幅な業務の効率化
不動産テックを活用すると、大幅な業務の効率化が期待できます。
たとえば、 AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)を活用した物件管理システムを導入した場合は、現地に行く手間や時間を削減可能です。また、不動産取引の履歴管理にデータ分析を導入すれば、時期に応じた市場変動や最適な価格設定が可能になり、収益性の改善を見込めるでしょう。
顧客体験の飛躍的な向上
不動産テックを導入することで、顧客体験の飛躍的な向上が見込めます。
たとえば、オンライン内見を導入すると、顧客はわざわざ現地で物件を内覧する必要がなくなり、交通費が削減されます。また、電子契約を導入すれば、数枚にわたる賃貸借契約書や重要事項説明書を紙で保管する必要がなくなるでしょう。
これらの取り組みにより、顧客満足度が向上し、成約率のアップも期待できます。
業務情報の透明性向上
不動産テックを導入することで、業務のフローやノウハウといった業務情報の透明性が向上します。その結果、役職や部署に限定されず、社員の誰もが必要な情報にアクセスできるようになり、業務の属人化を防げるようになるでしょう。
業務の属人化回避につながる不動産テックには、自社と顧客との関係性を管理するCRM(Customer Relationship Management)があります。CRMを導入すると、営業担当者が抱えていた顧客情報が一つのプラットフォームに集約できるため、担当者が不在でも質の高い対応が可能になります。

不動産テックに含まれるサービスは、次の14種です。
1. 生成AI
2. VR・AR
3. IoT
4. スペースシェアリング
5. 不動産データベース
6. 業務支援(集客)
7. 業務支援(顧客対応)
8. 業務支援(契約・決済)
9. 業務支援(管理・アフター)
10. 建設テック
11. ローン・保証
12. クラウドファンディング
13. 価格可視化・査定
14. マッチング
それぞれ解説するため、参考にしてください。
生成AI
生成AIを活用して不動産業務を支援するツール・サービス・プラットフォームです。導入すると、これまで営業担当者が行っていた作業を高精度かつ短時間で実行できるようになり、サービスの均一化も可能になります。具体的なサービスは次のとおりです。
| サービス名 | 概要 |
|---|---|
| いえらぶCLOUD | GPT-4oを活用した「AIコンテンツ生成」機能では、ワンクリックで不動産ブログを自動作成することが可能 |
| Chat管理人 | GPT-4oが導入されており、24時間365日対応の自動チャット応答や設備マニュアルの事前学習などの機能がある |
VR・AR
VR・ARの機器を活用したサービス、またはVR・AR化するためのデータ加工に関連したサービスです。VRサービスでは、活用することで複数の物件を一度に内覧できることから、入居希望者の時間を節約できるメリットがあります。具体的なサービスは次のとおりです。
| サービス名 | 概要 |
|---|---|
| ナーブクラウド | リアルとバーチャルをつなぐVRプラットフォームで、物件撮影の業務効率化から物件のプロモーション、IT重説までをワンストップでサポートするサービス |
| ROOV walk | お手持ちのパソコンやスマートフォンで、いつでもどこでも手軽に販売物件を内覧できる三次元CGビュワー |
IoT
ネットワークに接続される何らかのデバイスで、不動産に設置、内蔵されるもの、あるいはその機器から得られたデータ等を分析するサービスです。不動産管理に導入すると、デバイスがリアルタイムで情報を収集・交換することで、迅速な対応が可能となるメリットがあります。具体的なサービスは次のとおりです。
| サービス名 | 概要 |
|---|---|
| MyPlace for Home | 位置情報と連携した家電などの自動操作、共用部の利用状況把握、利用データをもとにしたライフスタイル提案などを提供するスマートホーム・スマートシティープラットフォーム |
| au HOME | 専用デバイスを家の中に設置することで、スマートフォンから家の様子や家族の居場所を確認したり、家の鍵や家電を遠隔操作したりすることができるIoTサービス |
スペースシェアリング
短期から中長期で不動産や空きスペースをシェアするサービス、あるいはそのマッチングを行うサービスです。これまで収益化の対象外だった遊休資産の利用者を見つけてマネタイズできるメリットがあります。具体的なサービスは次のとおりです。
| サービス名 | 概要 |
|---|---|
| instabase | 貸し会議室やコワーキングスペースなどさまざまな用途で利用できるレンタルスペースを掲載した日本最大規模のレンタルスペースの予約サービス |
| ジムカリ | 登録無料でジムを借りられるサービス |
不動産データベース
物件情報、不動産に関連するデータを提供・分析するサービスです。導入により顧客管理や物件管理、契約業務・請求業務を一元管理すれば、スムーズな不動産取引を実現できるメリットがあります。具体的なサービスは次のとおりです。
| サービス名 | 概要 |
|---|---|
| R.E.DATA | 不動産に関する動きや価格動向などをタイムリーかつワンストップに把握できる不動産データベース |
| 不動産情報ライブラリ | 不動産の取引価格や地価公示、防災情報など、不動産に関する情報を閲覧できる国土交通省のサービス |
業務支援(集客)
おもに集客フェーズで活用される不動産関連の業務支援サービスです。具体的なサービスには、次のようなものがあります。
| サービス名 | 概要 |
|---|---|
| airdoor | 管理会社の物件データをそのままサイトに掲載される賃貸ポータルサイト |
| Housii | 希望に合わせて不動産会社から提案が専用チャットに届く完全会員登録制度の提案型サービス |
業務支援(顧客対応)
おもに顧客対応フェーズで活用される業務支援サービスです。具体的なサービスには、次のようなものがあります。
| サービス名 | 概要 |
|---|---|
| ITANDI賃貸管理 | 物件確認から内見、申込、契約、入居者管理、原状回復などをはじめとしたすべての賃貸管理業務を一気通貫でカバーしたサービス |
| スマート内覧 | 内覧管理のクラウドサービス |
業務支援(契約・決済)
おもに契約・決済フェーズで活用される業務支援サービスです。具体的なサービスには、次のようなものがあります。
| サービス名 | 概要 |
|---|---|
| Release | 不動産取引に必要な情報をデジタル化した不動産取引支援プラットフォーム |
| いい生活賃貸クラウド One | 不動産賃貸業務に最適化された賃貸業務のデジタル化支援サービス |
業務支援(管理・アフター)
おもに管理・アフターフェーズで活用される業務支援サービスです。具体的なサービスには、次のようなものがあります。
| サービス名 | 概要 |
|---|---|
| メトロエンジン | レベニューマネジメントに必要な業務を一括管理できるホテル業界向けのプロダクト |
| EaSyGo | 不動産の価値を高めるESG運用管理プラットフォーム |
建設テック
設計から施工、維持管理に至るまでの各フェーズで活用される建設業界の業務支援サービス・ツールです。たとえば、測量や調査プロセスに活用することで、業務の遠隔化や高精度化が可能になるメリットがあります。具体的なサービスは次のとおりです。
| サービス名 | 概要 |
|---|---|
| ゲンコネ | 工場・プラントの施設・設備管理の現場で発生する不具合・修繕箇所の対応情報や設備情報を一元管理、活用できるクラウドアプリケーション |
| Kizuku | 現場に関わる人同士で手軽にやり取りできるチャット機能をベースにした、現場管理のクラウドサービス |
ローン・保証
不動産取得に関するローン、保証サービスを提供、仲介、比較しているサービスです。テクノロジーを駆使することで、さまざまなパターンでのローンのシミュレーションができるメリットがあります。具体的なサービスは次のとおりです。
| サービス名 | 概要 |
|---|---|
| 家賃保証クラウド | 家賃保証業務に必要なサービスを標準搭載したクラウドサービス |
| モゲチェック | ネット銀行・主要大手銀行を網羅し、住宅ローンの比較・シミュレーションができるサービス |
クラウドファンディング
おもに個人を中心とした複数投資者から、Webプラットフォームで資金を集め、不動産へ投融資を行うサービスです。一般的なクラウドファンディングの定義である不動産事業を目的とした資金需要者と提供者をマッチングさせるサービスを指すこともあります。具体的なサービスは次のとおりです。
| サービス名 | 概要 |
|---|---|
| TORCHES | 1口1万円から参加できる不動産クラウドファンディング |
| CREAL | 上場企業が運営する信頼性の高い不動産クラウドファンディング |
価格可視化・査定
さまざまなデータなどを用いて、不動産価格、賃料の査定、その将来見通しなどを行うサービスです。ビッグデータをもとに価格や査定結果が算出されるため、査定精度の向上といったメリットがあります。具体的なサービスは次のとおりです。
| サービス名 | 概要 |
|---|---|
| StockFormer | 資産レベルをスコアリングしてくれる不動産投資、資産形成のスコアリングサービス |
| KAITRY | マンション売却や住み替えに関する総合的な要望に応える買取査定サイト |
マッチング
物件所有者と利用者、労働力と業務などをマッチングさせるサービスです。莫大な広告費を払うことなく、希望する不動産関連サービスの提供者や利用者とつながれるメリットがあります。具体的なサービスは次のとおりです。
| サービス名 | 概要 |
|---|---|
| Sumuzu | 建築プランの提案やハウスメーカーの紹介などをしてもらえるサービス |
| COCOURI | 不動産の売主、買主が直接商談できるマッチングサービス |
不動産テックは、売り手や仲介業者に情報が偏る情報の非対称性や広域での統一的なデータベースの不備など、健全な不動産取引を阻害する問題をテクノロジーで解決しようとする仕組みです。不動産テックに該当するITツール・サービスを使うと、業務の効率化や顧客体験の向上といったメリットを得られます。
しかし、不動産市場に流通する不動産テックは多岐にわたるため、適切なITツール・サービスを選択するのは容易でありません。そのため、業界動向や最新技術に関する情報収集を継続的に行い、自社に最適なITツール・サービスを見極めることが大切です。
まずは、物件の管理体制や委託先がどのようなシステムを導入しているか確認することから始めてみてはいかがでしょうか。テクノロジーを賢く味方につけることが、大切な資産価値を最大化させるための最短ルートとなります。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
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