境界トラブルを防ぐ「土地の境界線立会い」とは? メリット・デメリットと実施までの流れを解説 | 全国の不動産投資・収益物件|株式会社リタ不動産

境界トラブルを防ぐ「土地の境界線立会い」とは? メリット・デメリットと実施までの流れを解説

2026-07-24

これから不動産投資を始めたり、規模拡大を狙っていたりする不動産投資家のなかには、境界トラブルのない物件を選びたいと考える方も多いでしょう。

そんな慎重派の不動産投資家におすすめするのが、「土地の境界線立会い」です。土地の境界線立会いは、隣地所有者との境界線を確定させる作業であり、専門用語で境界確認とも呼びます。

本記事では、土地の境界線立会いの定義やメリット・デメリット、実施の流れ、立会いを拒否された場合の対処法などについて解説します。境界リスクのない物件選びの判断材料として、ぜひ参考にしてください。

土地の境界線立会いは隣地所有者が実際に現地で立ち会って土地の境界を確認する行為

土地の境界線立会いは、一筆ごとに土地の境界を関係権利者立会いのもとで確認する作業です。境界確認とも呼びます。

境界線立会いでは、土地家屋調査士が同席し、法務局などの役所、土地所有者の保管する資料の収集、現地の調査測量を行った結果を、中立の立場で説明してくれます。調査測量前に境界線立会いを行い、土地所有者から境界に関する合意を取った後、測量を実施し、その後に再度境界線立会いを行う場合もあります。

いずれにせよ境界線立会いは、土地所有者間の合意に過ぎません。そのため、登記上の土地の境界を確定させるには別途法務局に登記申請する必要があります。

土地の境界線立会いは境界の位置を明確にするときに必要

土地の境界線立会いは土地所有者間の合意に過ぎないものの、境界の位置を明確にするときに必要です。具体的には、次のような場合に実施されます。

  • 土地を売却するために、正確な面積を確定する必要があるとき
  • 相続などで土地を分割するため、分筆登記を申請するとき
  • ブロック塀をはじめとした境界塀を正しく設置するため、境界を明確にする必要があるとき
  • 境界標が損壊してしまったため、正しい位置に境界標を復元するとき
※出典:楢葉友行(アクセル土地家屋調査士法人)「土地の境界・筆界アドバイス」三井住友トラスト不動産

土地の境界線立会いはあくまでも任意

土地の境界線立会いは法律上必要な行為ではなく、あくまでも任意です。したがって、隣地所有者からの求めを拒否したとしても、罰則を受けることはありません。

しかし、境界線立会いを行わないと、土地の境界を確定させられません。土地の境界を確定できなければ、土地の有効利用に支障が及ぶだけでなく、隣地所有者との間でトラブルが発生するおそれがあるでしょう

土地の境界線立会いを実施するメリット・デメリット

ここからは、土地の境界線立会いを実施するメリット・デメリットについて解説します。

土地の境界線立会いを実施するメリット

土地の境界線立会いを実施することで登記上の境界が明確になり、所有権の範囲に関する客観的な根拠が得られるため、トラブルを未然に防げるようになるでしょう。

境界線立会いの実施によって境界が確定すれば、取引におけるリスクが解消され、土地の正当な価値を評価・維持しやすくなります。すると不動産売買や賃貸借で高い信頼性を有し、買主や借主に対して高い交渉力を発揮するだけでなく、金融機関による担保評価も円滑に進むでしょう。結果、売買契約や融資手続きが円滑化かつ迅速に行われる可能性があります。

また、土地の境界線立会いを実施するメリットは、隣人所有者とのトラブルの発生防止や土地の価値向上だけではありません。境界が明確になれば、将来相続が発生した際にも遺産分割の基準が明確になり、相続割合の確定といった相続人間の合意形成が容易になるでしょう。

土地の境界線立会いを実施するデメリット

土地の境界線立会いを実施するデメリットには、費用の発生が挙げられます。

実際、測量士や土地家屋調査士に境界線立会いを依頼すると、現況測量(*1)であれば10〜20万円、確定測量(*2)であれば30〜90万円(土地の規模や隣接地の数によって変動します)の費用が発生します。土地の売買を想定している場合は、後者の確定測量が必要になるでしょう。

確定測量にかかる期間は通常、3カ月程度です。この点、土地の境界線立会いは時間がかかるのもデメリットといえます。

(*1)現況測量:目視で現在の土地の状況を測量し、広さや位置といった測量結果を図面化する測量方法
(*2)確定測量:土地の境界を確定するための測量方法

土地の境界線立会いを実施するまでの流れ

土地の境界線立会いは、次の流れに沿って進めていきます。

  • 資料をもとに現況測量を実施する
  • 土地の境界線立会いを隣地所有者に依頼する
  • 現地で土地の境界線を確認する
  • 境界確認書を取り交わす

それぞれ解説するため、参考にしてください。

資料をもとに現況測量を実施する

土地の境界線立会いを実施する前に、現況測量で現在の土地の状況を明らかにする必要があります。

当然のことながら、依頼者が現況測量を実施することはありません。現況測量を実施してくれるのは土地家屋調査士で、土地家屋調査士は次の資料をもとに現況測量を実施してくれます。

  • 公図
  • 登記簿謄本
  • 地積測量図
  • 建物の図面

現況測量では、土地家屋調査士は現地にあるブロック塀や境界標を記録します。ブロック塀や境界標がない場合、仮の境界杭を打つこともあります。

土地の境界線立会いを隣地所有者に依頼する

土地家屋調査士による現況測量が終わった後は、隣地所有者へ立会いを依頼します。

隣地所有者への立会い依頼は土地家屋調査士自身がしてもよいですが、隣地所有者との関係が良ければ依頼者自身がしてもよいでしょう。

現地で土地の境界線を確認する

当日の立会いでは、隣地所有者や自治体担当者の立会いのもと、土地家屋調査士と依頼者で境界を確認したうえで、合意を得ます。

立会いについては、基本的に土地家屋調査士が中心となって進めてくれますが、疑問点があれば隣地所有者に説明を求めても問題ありません。

境界確認書を取り交わす

立会いで互いの境界に問題ないことが確認できた後は、境界確認書を取り交わします。

境界確認書は、境界の位置について双方の所有者が合意したことを示す書面です。境界確認書により境界線の詳細を書面に残しておくことで、双方の所有者が所有する土地の範囲が明確になり、境界に関するトラブルを未然に防げます。

境界線を超えた越境物がある場合は、トラブル防止を目的とした越境物の覚書も作成のうえ、取り交わしておきましょう。越境物の覚書を締結しておくことで、所有者が越境物の事実を認識し、越境部分の所有者や越境物の撤去方針について合意を得たことを証明できるようになります。

土地の境界線立会いを拒否された場合の対処法

土地の境界線立会いを拒否された場合の対処法には、次の3つがあります。

  • 境界問題センターのADRを利用する
  • 立会いなしで土地地積更正登記を済ませる
  • 筆界特定制度を利用する

これらの対処法は、土地の境界線立会いを拒否された後の次善策として有効です。ぜひ参考にしてください。

境界問題センターのADRを利用する

土地の境界線立会いを拒否された場合は、境界問題センターのADR(Alternative Dispute Resolution)を利用するとよいでしょう。

境界問題センターのADRは、土地家屋調査士の職域団体「土地家屋調査士会」が運営する境界問題相談センターによる裁判外紛争解決手続です。土地家屋調査士と弁護士が問題解決を支援してくれるほか、手続きが非公開であるため、プライバシーが守られるメリットがあります。

境界問題センターにADRを申請すると、土地家屋調査士と弁護士の仲介のもと、調停が開かれます。調停により和解が成立すれば、最終的に和解契約書が取り交わされます。

立会いなしで土地地積更正登記を済ませる

土地の境界線立会いを拒否された場合は、立会いなしで土地地積更正登記を済ませることをおすすめします。

土地地積更正登記は、登記簿の面積を正しい面積に修正する手続きです。土地地積更正登記をすることで、最新の地積測量図が法務局へ登録されるとともに、正しい面積が登記簿へ登録されます。

土地地積更正登記は、分譲されたときの測量図が法務局に残っていたり、境界標が有効に機能していたりすると、立会いなしで登記できる場合があります。ただし、利用できない場合も多いため、隣地所有者が不明な場合は、改正民法による「所有者不明土地管理制度」の活用も検討しましょう。

筆界特定制度を利用する

土地の境界線立会いを拒否された場合は、筆界特定制度を利用することも有効です。

筆界特定制度は、法務局の筆界特定登記官が、登記名義人の申請に基づき、提出資料や外部専門家である筆界調査委員の意見を踏まえて、筆界の現地における位置を特定する制度です。隣地所有者を提訴することなく、行政に職権で必要な調査を実施してもらい、筆界をめぐる紛争を予防、または早期解決できるメリットがあります。

筆界特定制度は、申請人や隣地所有者に対象土地の筆界について意見を述べ、測量に立ち会う機会が与えられているのが特徴です。ADRと同じく、相手に対する強制力はありませんが、平和的に問題解決を図りたい場合は活用するとよいでしょう。

土地の境界線立会いのトラブルを回避するための対処法

土地の境界線立会いのトラブルを回避するための対処法には、次の3つがあります。

  • 隣地所有者と日頃から良好な関係を築く
  • 土地の境界線立会いをするメリットを伝える
  • 信頼できる専門家を選ぶ

これらの対処法を実行することで、土地の境界線立会いをめぐるトラブルを未然に防げる可能性が高まります。ぜひ参考にしてください。

隣地所有者と日頃から良好な関係を築く

土地の境界線トラブルを回避するためには、隣地所有者と日頃から良好な関係を築いておくことが大切です。

良好な関係を築いておけば、土地の境界線立会いの依頼を承諾してもらいやすいうえに、立会い後の境界確認書や越境物の覚書の取り交わしもスムーズにいきやすいでしょう。

土地の境界線立会いをするメリットを伝える

土地の境界線トラブルを回避するためには、立会いをするメリットを伝えるとよいでしょう。

ここでいうメリットとは、「隣地所有者側には費用がかからず、実質無償で境界を確定できる」「立会い後に詳細な測量図面を受け取れる」などです。これらのメリットを提示することで、境界線立会いを引き受けてくれる可能性が高くなるでしょう。

信頼できる専門家を選ぶ

土地の境界線立会いをスムーズに進めるためには、信頼できる土地家屋調査士を選びましょう。

土地家屋調査士が信頼できるかどうかは、まずホームページなどに掲載された取引実績やサービス内容をもとに判断します。コンタクトを取った後は、対応のスピードやヒアリングの姿勢などをチェックしましょう。

まとめ

土地の境界線立会いは法律上、実施する義務はありません。それでも、立会いを通じて境界を確定させておくことで、土地の売却をスムーズに進めたり、境界トラブルを未然に防いだりすることが可能です。

メリットが大きい反面、土地の境界線立会いを断られたり、隣地所有者との交渉がうまくいかなかったりするリスクもあります。こうしたリスクを回避するためには、土地家屋調査士をはじめとした専門家の力を借りることが大切です。

投資物件の取得前に境界の状況を確認したい場合も、まず専門家に現状を見てもらうことで、土地の境界をめぐる問題を円滑に解決できるでしょう。

 
私たちリタ不動産は、全国の不動産投資・収益物件(投資物件・収益不動産)を取り扱う不動産会社です。社名の『リタ』は「利他の精神」「自利利他」から名付けられたもの。その背景には、自分の利益を最優先するのではなく、お客さまの利益を最優先としたサポートや提案を行うというスタンスがあります。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
私たちリタ不動産は、全国の不動産投資・収益物件(投資物件・収益不動産)を取り扱う不動産会社です。社名の『リタ』は「利他の精神」「自利利他」から名付けられたもの。その背景には、自分の利益を最優先するのではなく、お客さまの利益を最優先としたサポートや提案を行うというスタンスがあります。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
弊社の目的はお客さまの資産形成をお手伝いすることです。収益物件の売買を通じてお客さまのビジネスパートナーとして「常に誠実である」ことをお約束します。不動産投資は長い目線で取り組まねばならない投資です。棟目の購入・売却から資産入れ替えの再購入まで末永くお付き合いするために、メリットのみならずリスクやデメリットもしっかりと告知します。 物件情報は精査したもののみ発信するほか、節税相談や金融機関のご紹介など、不動産投資を通じた資産形成をトータルサポート。お客さまが安心して不動産投資に取り組めるように尽力いたします。気になること、不安なことがあればいつでもお気軽にご相談ください。
弊社の目的はお客さまの資産形成をお手伝いすることです。収益物件の売買を通じてお客さまのビジネスパートナーとして「常に誠実である」ことをお約束します。不動産投資は長い目線で取り組まねばならない投資です。棟目の購入・売却から資産入れ替えの再購入まで末永くお付き合いするために、メリットのみならずリスクやデメリットもしっかりと告知します。 物件情報は精査したもののみ発信するほか、節税相談や金融機関のご紹介など、不動産投資を通じた資産形成をトータルサポート。お客さまが安心して不動産投資に取り組めるように尽力いたします。気になること、不安なことがあればいつでもお気軽にご相談ください。
テーマ名

ページ作成日2026-07-24
LINE@

Copyright (C) 全国の不動産投資・収益物件は株式会社リタ不動産 All Rights Reserved.