商業用物件へのテナント誘致を図る不動産の「リーシング」とは? 築古・不人気立地を再生する戦略とメリット | 全国の不動産投資・収益物件|株式会社リタ不動産
商業用物件へのテナント誘致を図る不動産の「リーシング」とは? 築古・不人気立地を再生する戦略とメリット
2026-05-13

延床面積が広くても、築古や駅から遠い立地といった要因により、集客に苦戦している商業用不動産の物件オーナーは少なくありません。
そんな物件オーナーにおすすめしたいのが、不動産仲介業務の一つである「リーシング」です。リーシングは、商業用不動産やビルの価値を高めるために、最適なテナントを誘致する計画を立て、営業活動を実行する業務を指します。
本記事では、リーシングが担う具体的な役割や、導入時に押さえておくべき利点とリスクをわかりやすく解き明かします。リーシングの本質を深く理解することは、効果的かつ効率的なテナント誘致、ひいては物件価値の最大化を実現する第一歩となるため、次の一手を見いだす指針としてぜひお役立てください。
目次

不動産のリーシングは、オフィスビルやテナントビルといった商業用不動産にテナントを誘致することで、空室を埋めるための賃貸支援を行う業務です。「新規テナント誘致営業」と呼ばれ、物件の稼働率向上という物件運営の最重要目標を達成するうえで最も重要な位置に占める業務とされています。
不動産のリーシングの目的は商業用不動産の価値向上も含まれる
不動産のリーシングの目的は、単に入居率を上げることだけではありません。商業用不動産の価値向上も含まれます。
不動産のリーシングが商業用不動産の価値向上に直結するのは、テナントニーズを踏まえた営業活動が、不動産の需要の底上げを促すマーケティング活動そのものであるからです。実質的なマーケティング活動であるリーシングは不動産全体の魅力や収益力を高め、不動産経営の安定的な運用を実現してくれます。
それでも、不動産投資で、不動産の稼働率は収益に直結する重要な指標です。リーシングの巧拙が不動産投資の成功を左右すると言っても過言ではないでしょう。
また、リーシングの過程では、既存の枠組みに縛られない提案も行われます。
たとえば、オフィスとしての需要が低い築古ビルを、レンタルスタジオやインドアゴルフ場、あるいはトランクルームへと「用途変更(コンバージョン)」する提案などです。こうして市場ニーズに合わせて物件の性格そのものを造り変えることで、これまでの募集では出合えなかった新しいテナント層へのリーチが可能になります。
プロパティマネジメントや賃貸住宅仲介との違い
プロパティマネジメントは、不動産の賃貸管理・運営を包括する業務です。最大限の収益を生み出すために、建物を常に良好な状態に維持するとともに、入居者の確保などを図り、不動産価値そのものを高めることを目的としています。仲介業務に重点を置くリーシングと比べて、より広義の賃貸管理・運用に重きが置かれているといえるでしょう。
一方、賃貸住宅仲介は、個人の入居希望者に物件を紹介し、成約に導くことを目的としたサービスです。商業用不動産ではなく、個人が入居するマンションやアパート、戸建てが仲介対象となっています。
賃貸住宅仲介に対し、リーシングは、商業用不動産が仲介対象です。仲介営業も個人ではなく、店舗や企業が対象となっています。
また、リーシングは、賃貸住宅仲介と違い、テナントを埋めることがゴールではありません。テナントを誘致したうえで集客率を高め、不動産自体の価値を向上させることもゴールとなっています。
なお、プロパティマネジメントについては、下記の記事で詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
不動産経営の成否を分ける「プロパティマネジメント」とは?

不動産のリーシングは、次の手順に沿って進めていきます。
- 商業用不動産のマーケティング調査
- 戦略の立案・策定
- 条件に合った企業への営業活動
- 賃貸契約・開業までのサポート
それぞれ解説するため、参考にしてください。
商業用不動産のマーケティング調査
不動産のリーシングでは、まず商業用不動産のマーケティング調査が実施されます。
ここでいうマーケティング調査とは、対象物件や対象物件の所在するエリアの商業不動産市場における状況を把握したうえで、新規募集賃料や既存テナントとの賃料改定交渉における賃料設定、ターゲット業種の絞り込みなどを指します。いわば、リーシング活動における戦略策定のための事前準備を行うことをイメージするとよいでしょう。
この段階におけるマーケティング調査で、調査する内容は次のとおりです。
1. 空室率:賃貸床面積に占める空室面積の割合
2. 募集賃料:貸主がテナント募集を行う際に提示する賃料
3. 成約賃料:実際に貸主とテナントが賃貸借契約を締結する際に合意する賃料
4. 近隣主要エリアの動向:テナントが複数の物件から入居する商業用不動産を選択する場合の競合エリアの需給状況
戦略の立案・策定
マーケティング調査の結果をもとに、調査結果やオーナーの希望を踏まえた戦略を立案・策定します。
戦略を立案する際は、テナントが入居を決める際に商業用不動産に求める代表的なニーズを把握することが大切です。把握すべきニーズには、次のようなものがあります。
| 項目 | ニーズの具体的な内容 |
|---|---|
| 立地条件 |
|
| 賃料等経済条件 |
|
| 空調設備 |
|
| 電気容量 |
|
| 賃室部分の基本仕様 |
|
| 共用施設 |
|
| セキュリティ体制 |
|
| 耐震性 |
|
戦略の立案・策定の際、とくにターゲットとなる「築古」や「駅から遠い」といった不利な立地条件を逆手に取った戦略がカギとなります。
たとえば、駅から距離がある物件であれば、車での来店が前提となる「ロードサイド型店舗」や、広さを活かした「大型ショールーム」、あるいは「配送拠点兼オフィス」など、駅近である必要がない業種を特定し、ピンポイントでアプローチを仕掛けていきます。
条件に合った企業への営業活動
立案した営業戦略をもとに、条件に合った企業へ営業活動を展開していきます。
ただし、実際の営業活動を担うのは、リーシング会社やリーシング会社から不動産公開の依頼を受けた賃貸仲介専門業者です。彼らは、自社のホームページに物件情報を掲載したり、企業へ直接訪問したりすることで、物件の認知を広げてくれます。
営業活動の結果、テナントから入居希望条件の提示があり、具体的な条件交渉が始まります。条件交渉では、フリーレント(契約期間の当初一定期間の賃料をゼロにする)、レントホリデー(契約期間の特定月の賃料をゼロにする)などの付帯条件を含めた交渉となるのが一般的です。
テナント側の要望を踏まえつつ、不利な契約にならないよう、注意しながら交渉を進めましょう。
賃貸契約・開業までのサポート
テナントとの交渉がまとまれば、賃貸借契約の締結に進みましょう。賃貸借契約の締結に際しては、契約書だけでなく、重要事項説明書や登記事項証明書など、必要な書類をしっかりと準備することが大切です。
リーシング業務では、テナント側が行う内装工事のサポートも重要な仕事の一つです。長く物件を使ってもらえるよう、開業までのスケジュールを細かく把握するなどし、スムーズな開業を支援しましょう。

ここからは、不動産のリーシングを活用するメリット・デメリットについて解説します。
不動産のリーシングを活用するメリット
不動産のリーシングを活用すると、最適なテナントがすぐに見つかるため、空室期間の短縮につながります。空室期間の短縮によって、物件の収益性が向上するでしょう。
また、リーシング会社は、テナントの事業歴や事業内容、支払い能力などを精査する入居審査を行うことで、トラブルを起こしにくい入居者を選定してくれます。その結果、家賃滞納や契約違反といったトラブルを未然に防げるでしょう。
さらに、リーシングを活用すると、物件のオーナーは集客に手を煩わせることなく、効率的にテナント誘致を進められます。リーシング会社は、魅力的な募集広告の作成から不動産ポータルサイトへの広告出稿、入居希望者との交渉まで、集客に関する業務を一手に引き受けてくれるためです。
これにより、物件のオーナーは物件運営にかかる精神的な負担が軽減され、本業や他の資産運用に集中できるようになるでしょう。
不動産のリーシングを活用するデメリット
不動産のリーシングを活用すると、外注コストだけでなく、一定の管理コストが発生します。具体的には、テナント成約時の仲介手数料や、物件情報を広めるための広告費などです。
実際の費用は物件の規模や立地、需給状況によって異なりますが、これらは単なるコストではなく、数カ月の空室による賃料損失を防ぎ、早期に収益を安定させるための「先行投資」です。そのため、物件のオーナーは、いくらまでの支出を許せるか予算を決めておくとよいでしょう。
リーシング会社は優秀な会社も多いですが、すべてのリーシング会社が成果を出せるわけではありません。ターゲット層に合わない賃料設定や魅力が伝わりにくい広告により、テナントの入居が決まらない場合もあります。
こうした事態を招かないためには、実績のあるリーシング会社と契約を結び、戦略的な営業戦略を立てることが大切です。

不動産のリーシングを実施する際のポイントには、次の3つがあります。
- 新鮮な情報をリサーチする
- テナントミックス計画を練る
- 信頼できるリーシング会社を選ぶ
これらのポイントを押さえることで、スムーズなリーシングが実現しやすくなります。ぜひ参考にしてください。
新鮮な情報をリサーチする
リーシングの行程にあたるマーケティング調査では、新鮮な情報をリサーチすることが大切です。市場全体のニーズや顧客層などの面で新鮮な情報に調査・リーチすることで、適切な営業戦略を立案できるようになります。
なお、実際にリーシングを実施するのは、リーシング会社です。そのため、リサーチ力のあるリーシング会社を選ぶことが、重要といえるでしょう。
適切なテナントミックス計画を練る
テナントミックス計画とは、商業施設の活性化を実現してくれる最適な店舗の組み合わせです。適切なテナントミックス計画を策定することで商業施設のテナントビルのイメージやニーズに合うテナントを選抜でき、長期的な施設の価値を高められます。
テナントミックス計画を策定するうえでは、まず地域のニーズや施設のコンセプトを踏まえたうえで、出店可能なテナントをリストアップします。その後、具体的な店名や商品のイメージを踏まえて、テナントミックスを実施することが大切です。
店舗に対するヒアリング調査も欠かせません。ヒアリングの結果に応じて、事業の構成や店舗の条件を再検討する必要もあるでしょう。
信頼できるリーシング会社を選ぶ
リーシングを実施する際は、信頼できるリーシング会社を選ぶことが大切です。
信頼できるかどうかの基準は、第一に実績です。実績が豊富なリーシング会社は、マーケティング調査や営業活動に長けている可能性が高いため、積極的に依頼候補先に選びましょう。
ただし、知名度がない場合でも、商業用倉庫やビジネスオフィスなど、特定のジャンルやエリアに強い会社も存在します。ターゲットとするテナントが明確であれば、そうしたリーシング会社に依頼してもよいでしょう。
リーシングはオフィスビルやテナントビルといった商業用不動産の賃貸支援を行う業務です。優れたリーシング会社に依頼することで、空室にテナントを誘致し、ビルの稼働率を上げられます。
しかし、すべてのリーシング会社はテナント誘致の力に優れているわけではありません。そのため、実績や保有する情報ネットワークなどの面で、信頼できるリーシング会社を選ぶことが大切です。信頼できるリーシング会社を選べば、適正なテナント誘致によって、質の高い施設運営が可能になり、施設価値の向上につながるでしょう。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
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