不動産投資にも有利な「ZEH」とは? 4つの基準やメリット・デメリット、補助金制度まで | 全国の不動産投資・収益物件|株式会社リタ不動産

不動産投資にも有利な「ZEH」とは? 4つの基準やメリット・デメリット、補助金制度まで

2026-02-12

 

「利回りだけでなく、融資の引きやすさや将来の売却価格も重視したい…」

そんな不動産投資家におすすめなのが、家庭での年間エネルギー収支を実質ゼロとする「ZEH」です。日本政府が積極的に推進するなか、日本全国で普及が進んでいます。

本記事では、ZEHの定義といった基礎知識はもちろん、投資家が最も注視すべき「資産価値の維持」や「融資優遇」における実利、そして最新の補助金制度までを網羅して解説します。

2025年4月に施行された省エネ基準の適合義務化により、建築市場のパラダイムシフトはすでに完了しました。環境性能はもはや「付加価値」ではなく、物件の陳腐化を防ぎ、将来の流動性を確保するための「必須要件」です。中長期の出口戦略を盤石にするための、戦略的な投資ガイドとしてぜひご活用ください。

ZEHはエネルギー収支ゼロを目指した住宅

資源エネルギー庁は、ZEH(Net Zero Energy House)について、次のように定義しています。

外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギー を実現した上で、再生可能エネルギー等を導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅

つまり、ZEHは、太陽光発電による電力創出・省エネルギー設備の導入・外皮の高断熱利用などにより、家庭で1年間に消費する一次エネルギー量の収支が正味ゼロになる住宅を指すといえるでしょう。

ZEHは2015年、官民でつくる経済産業省のZEHロードマップ委員会によって、定義が定められました。2018年に、再生可能エネルギーの普及を見据えて将来的に促進を図るべきZEHとして「ZEH+」が定義され、その後の普及状況から2024年に「ZEH+」の要件が見直されて断熱等級6が事実上の標準となりました。

ZEHをめぐっては、改正建築基準法の施行により、2025年4月以降、新築住宅におけるZEH基準への適合が義務化されました。さらに、政府は、2030年度以降に新築される住宅について、ZEH基準を標準的な省エネ水準とすることを目指しています。

ZEHとして認証されるための4つの基準

住宅がZEHとして認証されるための基準には、次の4つがあります。

  • 強化外皮基準が0.6〜0.4以下
  • 基準一次エネルギー消費量から20%以上の一次エネルギー消費量削減
  • 再生可能エネルギー導入
  • ①〜③によって基準一次エネルギー消費量から100%以上の一次エネルギー消費量削減

それぞれの基準について解説するため、参考にしてください。

強化外皮基準が0.6〜0.4以下

強化外皮基準は、外皮(熱的境界にある外壁・床・天井・屋根・窓・ドアなど)の断熱性能の基準を指します。

住宅がZEHとして認められるためには、この外皮基準(UA)が地域ごとの基準値(0.4以下、0.5以下、0.6以下)を下回らなければなりません。基準値は寒冷地であるほど厳しくなっており、たとえば東京都は0.6以下なのに対し、北海道は0.4以下となっています。

基準一次エネルギー消費量から20%以上の一次エネルギー消費量削減

一次エネルギー消費量は給湯や照明など、建築物で使われている設備機器の消費エネルギーを熱量に換算した値です。さらに、特定の建築基準や法令にもとづいて設定される消費エネルギーの基準値を基準一次エネルギー消費量と呼びます。

住宅がZEHとして認められるためには、設備機器の断熱性能やエネルギー効率の向上により、基準一次エネルギー消費量から20%以上の一次エネルギー消費量を削減しなければなりません。

再生可能エネルギー導入

再生可能エネルギーは、太陽光や風力、地熱といった自然界に存在するエネルギー源から発電したエネルギーです。

住宅がZEHとして認められるためには、住宅設備に太陽光パネルやエネファーム(燃料電池)といった再生可能エネルギーのシステムを導入しなければなりません。

①〜③によって基準一次エネルギー消費量から100%以上の一次エネルギー消費量削減

上記の取り組みにより、基準一次エネルギー消費量から100%以上の一次エネルギー消費量を削減することで、住宅がZEHとして認められます。

ZEHは全部で5種類

ZEHは、外皮基準や一次エネルギー消費量削減率に応じて、5種類に分類されます。その一覧表は次のとおりです。

ZEH 概要
ZEH 省エネ基準から20%以上の一次エネルギー消費量を削減したうえで、再生可能エネルギーの導入により、100%以上の一次エネルギー消費量削減を満たす住宅
ZEH+ ZEHの定義を満たし、省エネ基準から30%以上の一次エネルギー消費量削減のさらなる省エネルギーを実現し、かつ、断熱等性能等級6以上、①高度エネルギーマネジメント、②再生可能エネルギーの自家消費の拡大措置の2要素のうち1要素以上を採用した住宅
ZEH Oriented 再生可能エネルギー等を除き、省エネ基準から20%以上の一次エネルギー消費量削減を満たす住宅(都市部狭小地及び多雪地域に建設された住宅に限る)
Nearly ZEH 省エネ基準から20%以上の一次エネルギー消費量を削減したうえで、再生可能エネルギーの導入により、75%以上100%未満の一次エネルギー消費量削減を満たす住宅
Nearly ZEH+ Nearly ZEHの定義を満たし、省エネ基準から30%以上の一次エネルギー消費量削減のさらなる省エネルギーを実現し、かつ、断熱等性能等級6以上、①高度エネルギーマネジメント、②再生可能エネルギーの自家消費の拡大措置の2要素のうち1要素以上を採用した住宅

ZEHのメリット

ZEHとして認められる住宅には、次の4つのメリットがあります。

  • 省エネをしながら一年中快適に過ごせる
  • 光熱費を削減できる
  • 台風や地震などの災害発生時に役立てられる
  • 売却時の資産価値が高くなる可能性がある
  • 融資優遇措置を受けやすい

メリットを把握すれば、収益物件としてZEHを購入するモチベーションも増える可能性があります。ぜひ参考にしてください。

省エネをしながら一年中快適に過ごせる

ZEHは室温を一定に保ちやすい高断熱の住宅であるため、省エネをしながら一年中快適に過ごせます。

とくに恩恵が大きいのは、冬季です。冬季のZEHは、効率的に家全体を暖められるため、急激な温度変化に伴う脳卒中や、心筋梗塞などの事故を防ぐ効果があります。

光熱費を削減できる

ZEHは高い断熱性能や高性能な省エネ設備の利用により、光熱費を安く抑えられます。

ZEH Orientedを除いて、ZEHは、太陽光発電設備といった再生可能エネルギーの導入が必須です。この再生可能エネルギーの導入により、世界的なエネルギー価格の変動があっても、家計への影響を最小化できます。

またZEHでは、創出した再生可能エネルギーを売電した場合は、売電収入を得られます。

台風や地震などの災害発生時に役立てられる

ZEHは台風や地震などの災害が起きても、太陽光発電や蓄電池を活用すれば電気を使用できます。

電気給湯器の設備を設置しておけば、災害発生に伴う断水時にタンクから一時的に水を取り出して使用することも可能です。

売却時の資産価値が高くなる可能性がある

ZEHは売却時の資産価値が高くなる可能性があります。近年は太陽光発電や蓄電池、ZEH仕様などが中古住宅の査定項目に追加されているためです。

実際、大手ハウスメーカー10社でつくる「優良ストック住宅推進協議会」が基準を満たした既存住宅を認定する「スムストック」では、建物の構造躯体や内装・設備だけでなく、太陽光発電や蓄電池、ZEH仕様なども評価指標として挙げられています。

融資優遇措置を受けやすい

ZEHを購入したり、新築したりする場合は、融資優遇措置を受けられる可能性があります。

たとえば、オリックス銀行は、ZEHを購入対象とした不動産投資ローンの適用利率を年0.05%引き下げる特別優遇金利を提供しています。また、民間金融機関と住宅金融支援機関が提携して提供する最長35年の全期間固定金利の住宅ローン「フラット35」では、ZEH水準の住宅を取得する場合に既存の借入金利を一定期間引き下げる【フラット35】Sがあります。

※金利優遇幅や適用条件は、金融機関の規定改定や借入人の属性により変動します。最新情報は必ず各窓口へご確認ください。

ZEHのデメリット

ZEHとして認められる住宅には、次の3つのデメリットがあります。

  • 発電量が天候や地域に左右される
  • 設備投資費やメンテナンス費がかかる
  • 外観のデザインや間取りが制限される可能性がある

ZEHの購入で後悔しないためにもデメリットの把握は重要です。ぜひ参考にしてください。

発電量が天候や地域に左右される

太陽光発電で再生可能エネルギーを創出する場合、発電量が天候や地域に左右され、思うような発電量を得られない可能性があります。

たとえば、日照時間の短い冬場や降雨量の多い地域は発電量が減少するため、安定した電力を得にくいでしょう。

設備投資費やメンテナンス費がかかる

ZEHには太陽光発電設備や省エネ機器の導入費用がかかるため、最初にまとまった設備投資費を用意する必要があります。また、省エネ機器を継続して使用するためには、点検や修繕が必要なため、メンテナンス費が必要です。

外観のデザインや間取りが制限される可能性がある

ZEHは、省エネ設備を導入するために、外観のデザインや間取りが制限される可能性があります。ZEH Oriented以外は太陽光発電の設置が必須のため、屋根の希望どおりのデザインにしにくいでしょう。

ZEHの補助金制度

ZEHの補助金制度には、次の3つがあります。

  • 戸建住宅ZEH化等支援事業
  • 集合住宅の省CO2化促進事業
  • 各自治体が設けているZEH支援制度

ZEHの新築などを検討されている方は、これらの補助金制度を賢く活用しましょう。

戸建住宅ZEH化等支援事業

戸建住宅ZEH化等支援事業は、戸建住宅のZEH、ZEH+化、高断熱化による省エネ・省CO2化の支援を目的とした経済産業省・国土交通省連携事業です。新築住宅を建築・購入する個人、または新築住宅の販売者となる法人が申請対象となっています。

おもな補助内容は次のとおりです。

  1. 戸建住宅(注文・建売)で、ZEHの交付要件を満たす住宅を新築する者に対する定額補助:55万円/戸
  2. ZEH以上の更なる省エネと断熱等級性能6以上の外皮性能を満たした上で、省エネ機器の制御や設備の効率的 運用等により再エネの自家消費率拡大を目指した戸建住宅(ZEH+)に対する定額補助:90万円/戸
  3. 上記①、②の戸建住宅のZEH、ZEH+化に加え、蓄電システムを導入、低炭素化に資する素材(CLT(直交集成板))を一定量以上使用、または先進的再エネ熱利用技術を活用する場合に別途補助:蓄電システム2万円/kWh (上限額20万円/台)等
  4. 上記②の戸建住宅のZEH+化については、高度エネマネ、おひさまエコキュート、 EV充電設備を導入する場合も別途補助:高度エネマネ定額2万円/戸等

集合住宅の省CO2化促進事業

集合住宅の省エネCO2化促進事業は、ZEHの新築集合住宅を建築する事業者などを対象とした経済産業省の補助事業です。集合住宅の省エネ・省CO2化、断熱リフォームを支援するとともに、災害時のレジリエンス強化を目的としています。

おもな補助内容は次のとおりです。

  1. 高層ZEH-M(6〜20層):補助対象経費の3分の1以内
  2. 中層ZEH-M(4〜5層):40万円/戸または50万円/戸(ハイグレード仕様を満たす場合)
  3. 低層ZEH-M(3層以下):40万円/戸
※出典:一般社団法人環境共創イニシアチブ「2025年の経済産業省と環境省のZEH補助金について

各自治体が設けているZEH支援制度

住宅のZEH化支援をめぐっては、都道府県や市区町村が独自の補助金制度を設けている場合があります。

たとえば、出雲市は、市民を対象にした「出雲市ゼロカーボンシティ加速化事業ZEH補助金」を実施しています。この補助金を活用すれば、ZEHを新築した場合に1戸あたり85万円の補助を受けられます。

このように、地域によっては、自治体が独自の支援策を用意している場合があります。キーワード検索で見つけられない場合は、環境省の住宅脱炭素NAVIで探してみるとよいでしょう。

まとめ

ZEHは、高い断熱性や省エネ性などを組み合わせ、年間のエネルギー収支を実質ゼロにすることを目指すエコ住宅です。光熱費の削減や室内生活の快適性向上、売却時の資産価値向上などのメリットがあります。

高い設備導入費やメンテナンス費がかかるデメリットもありますが、金融機関による融資優遇措置もあるため、不動産投資家の皆様は、ZEH基準を満たす物件の購入も検討するとよいでしょう。

 
私たちリタ不動産は、全国の不動産投資・収益物件(投資物件・収益不動産)を取り扱う不動産会社です。社名の『リタ』は「利他の精神」「自利利他」から名付けられたもの。その背景には、自分の利益を最優先するのではなく、お客さまの利益を最優先としたサポートや提案を行うというスタンスがあります。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
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弊社の目的はお客さまの資産形成をお手伝いすることです。収益物件の売買を通じてお客さまのビジネスパートナーとして「常に誠実である」ことをお約束します。不動産投資は長い目線で取り組まねばならない投資です。棟目の購入・売却から資産入れ替えの再購入まで末永くお付き合いするために、メリットのみならずリスクやデメリットもしっかりと告知します。 物件情報は精査したもののみ発信するほか、節税相談や金融機関のご紹介など、不動産投資を通じた資産形成をトータルサポート。お客さまが安心して不動産投資に取り組めるように尽力いたします。気になること、不安なことがあればいつでもお気軽にご相談ください。
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