早期の資金調達を可能にする「セール・アンド・リースバック」とは? | 全国の不動産投資・収益物件|株式会社リタ不動産

早期の資金調達を可能にする「セール・アンド・リースバック」とは?

2026-03-02

 

所有の収益物件を売却することで、まとまった資金をすぐに調達したいと考える物件オーナーは少なくありません。

そこで活用されるのが、昨今注目を集めているセール・アンド・リースバックです。セール・アンド・リースバックは、売却後もリース料を支払うことで、物件の利用を継続できる取引形態です。

本記事では、そんなセール・アンド・リースバックの仕組みやメリットだけでなく、会計・税務上の注意点までを網羅して解説します。本記事を通じて、単なる「売却」にとどまらず、資産の流動性を高めて財務体質を強化するための戦略的活用法をつかんでください。

セール・アンド・リースバックは賃貸借契約付き売却のこと

セール・アンド・リースバックは、リース財産の借り手である当初の所有者が当該財産を貸し手に売却した後、当該財産を貸し手が借り手にリースする取引を意味します。賃貸借契約付き売却と呼ばれ、不動産がリース財産であれば、貸し手は不動産会社や、金融機関などのリース会社や不動産投資法人(ファンド)などになるのが一般的です。

通常の不動産取引では、売買契約が成立した後、売主は物件を買主に引き渡すまでに退去しなければなりません。しかし、セール・アンド・リースバックであれば、不動産取引の売主に相等する借り手が売却後も不動産を貸し手に引き渡しをせずに継続して使用できます。

セール・アンド・リースバックの目的は資金調達や業務効率化など

セール・アンド・リースバックの目的には、融資による資産調達に代わる手段としての側面があります。具体的には、借り手が売買により貸し手に不動産の所有権移転という担保を提供し、融資による資金調達を受けられます。こうした経済的実質により、セール・アンド・リースバックは、譲渡担保による資金の借入れとも呼ばれています。

セール・アンド・リースの目的は、資金調達だけではありません。借り手は不動産を手放すことで、資産の管理や修繕といった維持管理業務から解放されます。これにより、借り手は修繕費や管理コストなどを削減できます。また、借り手は貸し手への売却により、固定資産税や都市計画税の支払いが不要となります。

借入や不動産担保ローンとの違い

不動産を活用した資金調達方法には、不動産を担保に、無担保ローンよりも低金利かつ高額な資金を長期にわたって借りられる不動産担保ローンがあります。セール・アンド・リースバックと不動産担保ローンは似ていますが、いくつかの点で違いがあります。

  セール・アンド・リースバック 不動産担保ローン
仕組み 売主は売却した不動産を賃貸の形で継続利用できる 利用者は不動産を担保に融資を受けられる
不動産の所有権 なし あり
返済義務の有無 なし あり

セール・アンド・リースバックの流れ

セール・アンド・リースバックの流れは次のとおりです。

  1. 契約候補先の不動産会社やリースバック業者に査定を依頼する
  2. 価格や売買契約がまとまり次第、売買契約を締結する:不動産の所有権が不動産会社やリースバック業者に移転する
  3. 売買契約と同時に不動産会社やリースバック会社とリース契約を締結する:不動産の使用権が借り手に移転する
  4. 借り手は貸し手である不動産会社やリース会社に毎月リース料を支払う

不動産会社やリースバック会社は、売却後もリース契約を締結して取引を継続します。そのため、過去の実績や契約条件を確認したうえで、信頼できる取引先を選ぶことが重要です。

セール・アンド・リースバックの種類

セール・アンド・リースバックには、次の2つの種類に分けられます。

  • ファイナンス・リース取引:貸主が借主の代わりにリース物件を購入し借主に貸す取引
  • オペレーティング・リース取引:ファイナンス・リース取引以外の取引

それぞれ解説するため、参考にしてください。

ファイナンス・リース取引:リース期間の途中で契約を解除できないリース取引

ファイナンス・リース取引は、簡潔にいえばリース期間の途中で契約を解除できないリース取引です。リース物件の貸し手であるリース会社が、メーカーなどのサプライヤーからリース物件を購入した後、リース契約を通じて使用権のみを借り手に与え、借り手は契約で合意されたリース料を貸し手に支払う仕組みになっています。

ファイナンス・リース取引を成立させるためには、以下の条件を満たさなければなりません。

  • 借り手はリース料で費用を全額負担する(フルペイアウト)
  • リース契約は実質的に中途解約不能である(中途解約禁止)

ファイナンス・リース取引は、貸し手であるリース会社が、単にリース物件を買い付けて借り手に貸与しているだけに見えるかもしれません。しかし、実質的には、借り手がリース会社を介してリース物件を購入するような仕組みになっています。

オペレーティング・リース取引:ファイナンス・リース取引以外の取引

オペレーティング取引は、ファイナンス・リース取引以外のリース取引です。企業会計基準委員会が公表するリース会計基準(リース取引に関する会計基準)では、「中途解約禁止」と「フルペイアウト」のいずれかの要件に該当しないリース取引が、ファイナンス・リース取引とされています。

より端的にいえば、オペレーション・リース取引は、セール・アンド・リースバックの定義のように、借り手が物件を必要とする期間だけ使用できる賃貸借契約です。そのため、ファイナンス・リース取引と比べて、金融的な色彩が薄いとされています。

セール・アンド・リースバックのメリット・デメリット

ここからは、セール・アンド・リースバックのメリット、デメリットについて解説します。

セール・アンド・リースバックのメリット

セール・アンド・リースバックをすると、もともとの不動産の所有者にあたる借り手は、リース会社との売買契約を通じて、不動産の売却代金を得られます。

売却代金は不動産担保ローンなどと違い、用途が制限されていません。そのため、借り手は売却代金を設備投資や運転資金など自由に使うことができます。

セール・アンド・リースバックでは、借り手は空白期間を設けず、不動産を継続して使用できます。外から所有権の移転が見えないため、資金調達を目的に売却した事実が外部に漏れにくいといえるでしょう。

リース会社への売却を通じて不動産を貸借対照表(バランスシート)から除外することも可能です。これにより、借り手はバランスシートのスリム化によるROA(総資産利益率)の改善、自己資本比率の向上といった効果を得られるでしょう。

さらに、借り手は不動産売却によって固定資産税や保険料、修繕費といったコストを削減可能です。加えて、減価償却費を計上する必要がなくなるため、会計処理の手間を抑えやすくなります。

セール・アンド・リースバックのデメリット

セール・アンド・リースバックでは、不動産の売却代金が相場より割安になりやすいとされます。リース会社は契約上、不動産を自由に使えないことから、リースバック期間終了後の価値を考慮した買取価格を提示してくるためです。

また、借り手は不動産を引き続き使用するためにリース料をリース会社に支払わなければなりません。そのうえ、リース会社に支払うリース料は、物件の管理費などが加味されているため、一般的な賃貸料と比べて10〜15%程度割高です。この点、経営状況によっては、リース料の支払いが負担になるでしょう。

さらに、借り手は物件の改修や設備の設置にあたって、リース会社の許可を得なければなりません。不動産の所有権がリース会社に移転しているためです。この点、セール・アンド・リースバックは、借り手が物件を自由に運用するのが難しい契約ともいえます。

セール・アンド・リースバック実施時はリース契約の内容等に注意

セール・アンド・リースバックを実施する際は、リース会社と締結するリース契約の内容に注意しましょう。とくに注視すべきは、契約期間や更新の可否などです。

そのうえで、急なリース料を回避するために、リース料の見直し時期も事前にリース会社に確認しておきましょう。

また、セール・アンド・リースバックを実施する際は、種類ごとに仕訳や会計処理が異なる点に注意しなければなりません。

たとえば、オペレーティング・リース取引は、不動産の売却と賃貸借契約を別個に扱うため会計処理が単純である一方、ファイナンス・リース取引は不動産の売却とリース契約を一体として処理するため複雑です。詳しい仕訳の方法については、セール・アンド・リースバック取引に詳しい税理士にお問い合わせください。

まとめ

セール・アンド・リースバック取引は、所有物件を売却した後にリース会社とリース契約を締結することで、物件を継続して使用できる契約です。リース会社への物件売却を通じて、使途制限のない資金を調達できたり、経営のスリム化を図れたりするメリットがあります。

物件の売却代金が割安になりやすい、リース料の支払いが発生するといったデメリットもあります。しかし、不動産経営の状況によってはメリットがデメリットを上回るため、有効な資金調達手段としてセール・アンド・リースバックを検討するとよいでしょう。

 
私たちリタ不動産は、全国の不動産投資・収益物件(投資物件・収益不動産)を取り扱う不動産会社です。社名の『リタ』は「利他の精神」「自利利他」から名付けられたもの。その背景には、自分の利益を最優先するのではなく、お客さまの利益を最優先としたサポートや提案を行うというスタンスがあります。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
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弊社の目的はお客さまの資産形成をお手伝いすることです。収益物件の売買を通じてお客さまのビジネスパートナーとして「常に誠実である」ことをお約束します。不動産投資は長い目線で取り組まねばならない投資です。棟目の購入・売却から資産入れ替えの再購入まで末永くお付き合いするために、メリットのみならずリスクやデメリットもしっかりと告知します。 物件情報は精査したもののみ発信するほか、節税相談や金融機関のご紹介など、不動産投資を通じた資産形成をトータルサポート。お客さまが安心して不動産投資に取り組めるように尽力いたします。気になること、不安なことがあればいつでもお気軽にご相談ください。
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