マンション・アパートの法定点検とは?内容や費用相場を解説! | 全国の不動産投資・収益物件|株式会社リタ不動産
マンション・アパートの法定点検とは?内容や費用相場を解説!
2026-01-09

マンションとアパートには、建築基準法や消防法、水道法などの法律に基づき、有資格者による定期的な検査と報告が求められています。この定期的な検査と報告を「法定点検」と呼びます。
法定点検は、入居者が安全かつ快適に暮らすためには欠かせません。一方で、専門的な内容が多分に含まれることから、法定点検の具体的内容や法定点検の留意事項についてご存じない物件オーナーが多いのが実情です。
そこで、本記事では、マンション・アパート経営で実施すべき8つの法定点検について解説します。法定点検を守らないことで発生するリスクや、法定点検を業者に依頼する際のポイントについても解説するため、ぜひ参考にしてください。
目次

マンション・アパートの法定点検は、建築基準法と消防法、水道法、浄化槽法、電気事業法の5法に基づいて点検、所管官庁への報告が義務付けられている建物管理業務です。
法定点検は、対象となる建物・設備によって点検の内容や周期、関連する法令が異なります。点検を怠ったり、点検回数を減らしたりすると違法行為となり、物件のオーナーや管理会社が罰則を受ける可能性があります。
法定点検の重要性
法定点検を実施することで、事故や故障を未然に防ぐことができます。
法定点検は、単に事故や故障の発生を防ぐだけではありません。大規模修繕の発生前に故障を発見できるため、修繕費用の削減につながり、資産価値の維持も期待できるでしょう。
さらに、法定点検の実施はマンション・アパートの空室状況に好影響を与えます。建物・設備の故障を防ぐことで、入居者が住みにくさを感じにくくなり、退去リスクが減少するためです。
このように法定点検は修繕費用の削減や資産価値の維持、退去リスクの減少など、多方面で大きなメリットをもたらしてくれます。
法定点検を行えるのは有資格者のみ
エレベーターや消防設備、給水設備などの法定点検を行えるのは、国家資格の有資格者だけです。法定点検は建物の安全性を左右することから、国が点検の実施者に高度な専門性を求めているためです。
ただし、法定点検それ自体は、有資格者に直接依頼するわけではありません。実際に実施する際は、有資格者を抱える専門業者に依頼します。
専門業者による法定点検で判明した点検結果は、地方自治体や消防署などの機関に、管理組合の「理事長名」で報告しなければなりません。
このように法定点検は、さまざまな関係者が関与することで、はじめて成立します。
法定点検を実施する有資格者一覧は次のとおりです。
| 法定点検の名称 | 資格者 |
|---|---|
| 特殊建築物等定期調査 | 特殊建築物等調査資格者、1級建築士または2級建築士 |
| 建築設備定期検査 | 建築設備検査資格者、1級建築士または2級建築士 |
| 昇降機定期検査 | 昇降機検査資格者、1級建築士または2級建築士 |
| 消防用設備等点検 | 消防設備士(甲種、乙種)または消防設備点検資格者(1種、2種) |
| 専用水道定期水質検査 | 厚生労働大臣の登録水質検査機関 |
| 簡易専用水道管理状況調査 | 地方公共団体の機関または厚生大臣の登録を受けた者 |
| 浄化槽の保守点検、清掃、定期検査 | 浄化槽技術管理者(浄化槽管理士) |
| 自家用電気工作物定期点検 | 電気主任技術者(第1種〜第3種)(電気保管協会等に委託) |
任意点検との違い
任意点検は法律に基づいて必ず実施する法定点検と違い、物件のオーナーや管理会社が物件の設備機能の維持を目的として自主的に実施する点検です。具体的に次のような点検を実施します。
| 点検の名称 | 概要 |
|---|---|
| ドア点検 | 自動ドアの開閉や詰まりをチェックする |
| 防犯カメラ点検 | 防犯カメラが撮影した映像が鮮明に映るかをチェックする |
| 宅配ボックス点検 | 宅配ボックスが破損したり、チラシで溢れたりしていないかをチェックする |
| 機械式駐車場点検 | 機械式駐車場の動作を確認する |
| 駐輪場点検 | 駐輪場の清掃状況やサイクルスタンドの破損をチェックする |
これらの点検は義務ではないため、実施しなくとも違法になりません。しかし、任意点検の実施を怠ると、修繕や清掃が必要な設備を見逃す可能性があります。
そのため、突発的な故障や事故を防いで入居者の満足度を下げたり、退去を防いだりするためにも、定期的な任意点検の実施が推奨されています。
マンション・アパートの法定点検を守らないことで発生するリスクには、次の4つがあります。
- 法的な罰則を受ける可能性がある
- 入居率の低下につながる
- 事故のリスクが高くなる
- 損害が発生しても火災保険が適用されない可能性がある
それぞれ解説するため、ぜひ参考にしてください。
法的な罰則を受ける可能性がある
法定点検を守らないと、法的な罰則を受ける可能性があります。具体的な罰則については、次のとおりです。
| 法定点検の名称 | 罰則 |
|---|---|
| 特殊建築物等定期調査 | 100万円以下の罰金 |
| 建築設備定期検査 | 100万円以下の罰金 |
| 昇降機定期検査 | 100万円以下の罰金 |
| 消防用設備等点検 | 30万円以下の罰金または拘留 |
| 専用水道定期水質検査 | 保健所などの管轄署からの指導、100万円以下の罰金 |
| 簡易専用水道管理状況調査 | 100万円以下の罰金 |
| 浄化槽の保守点検、清掃、定期検査 | 6カ月以下の懲役または100万円以下の罰金 |
| 自家用電気工作物定期点検 | 300万円以下の罰金 |
このように法定点検の実施や定期的な報告を怠ると、高額な罰金だけでなく、懲役も課される可能性があります。法的な罰則を受けないよう、十分な注意が必要です。
入居率の低下につながる
法定点検を怠ると、住環境が悪化するため、入居率の低下につながるリスクがあります。
たとえば、建築設備定期検査を怠れば、換気設備や排煙設備などに不具合が出る確率が高まります。これらの設備に不具合が出れば、安心して住めないことを理由に入居満足度が下がり、退去者が増加する可能性があるでしょう。
SNSや口コミサイトを通じて悪い評判が広がるため、入居者を募集しても入居者が集まりにくくなる可能性があります。このような点からも、法定点検を怠るリスクは大きいといえるでしょう。
事故のリスクが高くなる
法定点検を怠ると、日常生活に支障が出るだけでなく、入居者が事故に遭うリスクが高くなります。
たとえば、昇降機定期検査を怠れば、エレベーターが故障しやすくなります。故障しやすくなれば、地震や停電などで入居者がエレベーターに閉じ込められるリスクが高くなるでしょう。
また、消防用設備等点検を怠れば、消火器や火災報知器、避難はしごなどが破損、故障しやすくなります。これらが破損、故障しやすくなれば、入居者がボヤを消火したり、火災発生時に建物から迅速に逃げたりすることが難しくなるでしょう。
このように法定点検を怠ることによる人命リスクは大きいといえます。人命リスクを小さくし、入居者の安全を確保するにも、法定定期は必ず実施するべきでしょう。
損害が発生しても火災保険が適用されない可能性がある
法定点検を怠ると、損害が発生しても火災保険が適用されない可能性があります。基本的に消防用設備等点検をはじめとした法定点検は火災保険金支払い条件の一部となっており、法定点検の未実施は保険契約における安全配慮義務違反とみなされるためです。
法定点検の未実施により火災保険が適正に適用されないと、保険会社は火災保険金の支払いを減額したり、場合によっては全額の支払いを拒否したりする可能性があります。このような事態を招かないためにも、法定点検を必ず実施すべきといえます。
なお、消防用設備等点検の全体報告率は55.2%(1000㎡未満報告率は49.1%、1,000㎡以上の報告率は74.9%)に過ぎません。

消防用設備等点検は消防法により実施が義務付けられており、罰則もありますが、その実施率は低いのが現状です。

マンション・アパート経営で実施すべき法定点検は、次の8つです。
- 特殊建築物等定期検査
- 建物設備定期検査
- 昇降機(エレベーター)定期検査
- 消防用設備等点検
- 専用水道定期水質検査
- 簡易専用水道管理状況調査
- 自家用電気工作物定期点検
- 浄化槽の保守点検・清掃・定期検査
ここからは、対象となる建物・設備や点検の内容、点検の時期などをそれぞれ解説します。ぜひ参考にしてください。
特殊建築物等定期調査
| 法定点検の名称 | 対象となる建物・設備 | 点検の内容 | 点検の時期 | 報告先 |
|---|---|---|---|---|
| 特定建築物等定期調査(建築基準法12条1項) | 特定行政庁が指定(例:階数5階以上、延べ面積1,000㎡以上)建築物の敷地、構造及び建築設備 | 調査 | 6カ月~3年の間で特定行政庁が定める時期 | 特定行政庁 |
特定建築物等定期調査は、建築基準法に基づき、敷地の地盤の状態や、建物の駆体の劣化・損傷などを調べ、建物の構造強度に問題ないか調査する制度です。6カ月から3年の間で特定行政庁が定める時期に実施しなければなりません。
対象となる建物・設備は自治体によって異なりますが、東京都では、以下の特定建築物が対象です。
1. 劇場、映画館、演劇場
2. 観覧場(屋外観覧席のものを除く)、公会堂、集会場
3. 旅館、ホテル
4. 勝馬百貨店、マーケット、勝馬投票券発売所、場外車券売場、物品販売業を営む店舗
5. 地下街
6. 児童福祉施設等
7. 病院、診療所(患者の収容施設があるものに限る)、児童福祉施設等
8. 旅館、ホテル(毎年報告のものを除く)
9. 学校、学校に附属する体育館
10. 博物館、美術館、図書館、ボウリング場、スキー場、スケート場、水泳場、スポーツの練習場、体育館
11. 下宿、共同住宅又は寄宿舎の用途とこの表(事務所等を除く)に掲げられている用途の複合建築物
12. 百貨店、マーケット、勝馬投票券発売所、場外車券売場、物品販売業を営む店舗(毎年報告のものを除く)
13. 展示場、キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、 バー、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、待合、料理店、飲食店
14. 複合用途建築物(共同住宅等の複合用途及び事務所等のものを除く) 15. 事務所その他これに類するもの
16. 下宿、共同住宅、寄宿舎
17. 高齢者、障害者等の就寝の用に供する共同住宅または寄宿舎
このうち、報告時期は1〜5が毎年、6〜17が3年に一度となっています。
具体的な調査項目は、次のとおりです。
| 調査箇所 | 調査内容 |
|---|---|
| 敷地および地盤 | 沈下や傾斜、排水の詰まり、通路の障害物、土砂の流出、水抜きパイプの詰まりの有無の確認など |
| 建築物の内部 | 沈下などによるひび割れや欠損・劣化による鉄筋の露出、剥離、シロアリなどの腐食の有無の確認など |
| 屋上および屋根 | 著しいひび割れや反り返り、モルタルのひび割れ、仕上げ材の劣化・損傷、排水溝の詰まりの有無の確認など |
| 建築物の内部 | 壁・床、天井の劣化や損傷、腐食の有無の確認など |
| 避難施設など | 階段における幅の確保や障害物の有無、手すりの設置状況、排煙設備の動作状況の確認など |
建物設備定期検査
| 法定点検の名称 | 対象となる建物・設備 | 点検の内容 | 点検の時期 | 報告先 |
|---|---|---|---|---|
| 建築設備定期検査 (建築基準法12条3項) | 特定行政庁が指定(例:階数5階以上、延べ面積 1,000㎡以上) 換気設備、排煙設備、非常用の照明装置、給水設備、排水設備 | 検査 | 6カ月~1年の間で特定行政庁が定める時期 | 特定行政庁 |
建物設備定期検査は、換気や給排水、排煙、非常用の照明設備に関わる建築設備の定期的な点検を通じて、建物利用者の健康や安全、快適性を確保する検査です。建築基準法に基づき、6カ月から1年の間で特定行政庁が定める時期に実施しなければなりません。
検査対象となる建物・設備は、不特定多数の人が利用するマンション、劇場、ホテル、事務所などの特定建築物です。ただし、すべての特定建築物が対象となるのではなく、建物が換気設備と排煙設備、非常用の照明装置、給排水設備を備えている場合に実施されます。
具体的な検査項目は、次のとおりです。
| 検査箇所 | 検査内容 |
|---|---|
| 換気設備 | 換気扇の動作確認や換気フードの風量測定、給気口・排気口の位置確認など |
| 排煙設備 | 排煙機の動作確認や排気する際の風量測定、排煙口・排煙風道などの設置確認など |
| 非常用の照明装置 | 必要な照明器具の設置状況や、故障の有無の確認、照度測定など |
| 給排水設備 | 汚水槽や高架水槽・加圧給水配管などの設置状況、給水ポンプの作動状況、排水設備の腐食や詰まりの有無の確認など |
昇降機(エレベーター)定期検査
| 法定点検の名称 | 対象となる建物・設備 | 点検の内容 | 点検の時期 | 報告先 |
|---|---|---|---|---|
| 昇降機定期検査 (建築基準法12条3項) | 昇降機(エレベーター) | 検査 | 6カ月~1年の間で特定行政庁が定める時期 | 特定行政庁 |
昇降機(エレベーター)定期検査は、一級建築士や二級建築士などの検査者が、エレベーターが国土交通大臣が定める基準に適合しているかどうかを調べる検査です。建築基準法に基づき、6カ月から1年の間で特定行政庁が定める時期に実施しなければなりません。
対象となる建物・設備は、すべての建物のエレベーターやエスカレーター、テーブルタイプを除く小荷物専用昇降機などです。ただし、国や自治体が所有する建物に設置されているものや、積載量1トン以上で性能検査の対象となるものなどは対象外となっています。
主な検査項目は次のとおりです。
| 検査箇所 | 検査内容 |
|---|---|
| 機械室 | 戸の設置や施錠の状況、床・機器の汚損の状況、貫通部の状況の確認など |
| かご室 | 構造・設置の状況、スイッチの取付け・作動の状況、着床装置の状況の確認など |
| 乗り場 | 押しボタン等の取付けの状況や表示機の状況、気密材の状況などの確認など |
| ピット | 保守用停止スイッチや張り車の作動状況の確認など |
消防用設備等点検
| 法定点検の名称 | 対象となる建物・設備 | 点検の内容 | 点検の時期 | 報告先 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 消防用設備等点検 (消防法17条の3の3) | 消火器具、消防機関へ通報する火災報知設備、誘導灯、誘導標識、消防用水、非常コンセント設備、無線通信補助設備 | 機器点検 | 6カ月に1回 | 報告は、3年に1回 (複合用 途の場合 は、1年に1回) | 消防庁または消防署長 |
| 屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、泡消火設備、二酸化炭素消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備、屋外消火栓設備、消防動力 ポンプ設備、自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、漏電火災警報器、非常警報器具及び設備、避難器具、排煙設備、連結散水設備、連結送水管、非常電源、総合操作盤、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備 | 機器点検 | 6カ月に1回 | |||
| 総合点検 | 1年に1回 | ||||
| 配線 | 総合点検 | 1年に1回 | |||
消防用設備等点検は、消火器やスプリンクラー、自動火災報知設備などの消防用設備の作動状況を定期的に調べ、管轄の消防署に報告する制度です。
6カ月に1回、簡易的な動作確認を行う「機器点検」と、1年に1回、消防用設備の全部または一部を作動して確認する「総合点検」の2種類があります。
対象となる設備は、次の防火対象物に設置される消防用設備です。
主な調査項目は、次のとおりです。
| 点検箇所 | 点検内容 |
|---|---|
| 自動火災報知器 | 受信機や発信機、煙・熱・光の感知器、音響装置、表示灯などが正常に機能するかの点検 |
| 排煙設備 | 煙を屋外に出す設備が設置されている場所が適切か、また正常に作動するの点検 |
| 誘導灯・誘導標識 | 誘導灯や誘導標識が設置されている箇所が適切か、正しく点灯するかの点検 |
| 避難器具 | 避難はしごや救助袋、緩降機などの劣化状況や錆びつきの確認 |
専用水道定期水質検査
| 法定点検の名称 | 対象となる建物・設備 | 点検の内容 | 点検の時期 | 報告先 |
|---|---|---|---|---|
| 定期水質検査 (水道法3条6項、34条) | 水槽の有効容量が100㎥を超える施設口径25mm以上の導管の全長が1,500m超居住人口100人超1日最大給水量が20㎥超 | 検査 | 1カ月ごとに1回以上、臨時 | 都道府県知事(保健所が設置されている市区長)(衛生上問題がある場合) |
| 消毒の残留効果等に関する検査 | 1日に1回以上 |
専用水道定期水質検査は、専用水道を設置する施設を対象に、水が水質基準に適合しているかを確認する水質検査です。
専用水道は、次の条件に当てはまる水道です。
2. 口径25mm以上の導管の全長1,500mを超える
3. 水槽の有効容量の合計100㎥以上
検査には、色・濁り並びに残留塩素(消毒の残留効果)について1日1回以上検査する「毎日検査」と、水道以外の水を原水として使用している施設を対象に毎月実施する「毎月検査」があります。
毎月検査の検査項目は51項目におよびますが、以下の項目については省略できません。
| 検査項目 | 基準 |
|---|---|
| 一般細菌 | 1mlの検水で形成される集落数が100以下 |
| 大腸菌 | 検出されないこと |
| 有機物(全有機炭素の量) | 3mg/以下 |
| pH値 | 5.8以上8.6以下 |
| 味 | 異常でないこと |
| 色度 | 5度以下 |
| 濁度 | 2度以下 |
簡易専用水道管理状況調査
| 法定点検の名称 | 対象となる建物・設備 | 点検の内容 | 点検の時期 | 報告先 |
|---|---|---|---|---|
| 水質検査(水道法3条6項、34条) | 水槽の有効容量が10㎥を超える施設 | 水質検査 | 1年以内ごとに1回 | 都道府県知事(保健所が設置されている市区長)(衛生上問題があ る場合) |
| 水槽の掃除 | 1年以内ごとに1回 |
簡易専用水道管理状況調査は、水道事業者から供給される水を受水している施設で、受水槽の有効容量の合計が10㎥を超える施設を対象にした検査です。簡易専用水道の設置者は水道法に基づき、1年ごとに1回、厚生労働大臣の登録を受けた機関による検査を受けなければなりません。
簡易専用水道管理状況調査には、現場検査と特定建築物のみを対象にした提出書類検査があります。前者の現場検査の検査内容は、次のとおりです。
| 検査項目 | 検査内容 |
|---|---|
| 施設の外観検査 | 水槽内に有害物、汚水などが混入するおそれの有無、水槽内部および周辺の状況の確認 |
| 水質の検査 | 給水栓における臭気、味、色度、濁度などの検査および残留塩素の有無の確認 |
| 書類の検査 | 清掃、管理についての記録、簡易専用水道の設備および周辺構造物の配置図面の確認 |
自家用電気工作物定期点検
| 法定点検の名称 | 対象となる建物・設備 | 点検の内容 | 点検の時期 | 報告先 |
|---|---|---|---|---|
| 家用電気工作物定期点検(電気事業法39条、42条) | 高圧(600V超)で受電する設備 | 月次点検 | 1カ月に1回 | ー |
| 年次点検 | 1年に1回 |
自家用電気工作物定期点検は、電力会社から600Vを超える電圧で受電して電気を使用する設備を対象にした点検です。設備の保安を確保して感電、火災、波及事故などの重大事故の未然防止を図ることを目的としています。
自家用電気工作物定期検査には、1カ月に1回実施する「月次点検」と1年に1回実施する「年次点検」があります。月次点検と年次点検の点検内容は次のとおりです。
| 点検項目 | 点検内容 |
|---|---|
| 月次点検 | 外観点検、絶縁抵抗測定、接地抵抗測定、保護継電器試験、遮断機・断路器の動作試験、変圧器の内部点検、蓄電池の点検など |
| 年次点検 | 外観点検、目視点検、絶縁監視装置確認、電圧・電流測定、ブレーカー温度測定など |
浄化槽の保守点検・清掃・定期検査
| 法定点検の名称 | 対象となる建物・設備 | 点検の内容 | 点検の時期 | 報告先 |
|---|---|---|---|---|
| 浄化槽の保守点検、清掃、定期検査(浄化槽法7条、10条、11 条) | 屎尿及び雑排水を処理する浄化槽 | 保守点検 | 浄化槽の種類により1週間〜6カ月ごとに1回以上 | ー |
| 清掃 | 全ばつ気方式は6カ月ごとに1回以上、その他は1年に1回 | |||
| 定期水質検査 | 1年に1回 |
浄化槽の保守点検・清掃・定期検査は、浄化槽法に基づき、浄化槽の機能が正常かどうか、水質が適切に処理されているかなどを確認する点検です。公共下水道が未整備で、汚水排水設備として浄化槽を使用する建物が対象となっています。
浄化槽の保守点検・清掃・定期検査の具体的な検査内容は次のとおりです。
| 検査項目 | 検査内容 |
|---|---|
| 保守点検 | 浄化槽が正常に機能しているかを確認し、異常や故障などがあれば部品交換、消毒剤の補充などを行う |
| 清掃 | 浄化槽内の汚泥などの引き抜きや掃除、各装置の洗浄を行う |
| 定期水質検査 | 保守点検や清掃が適切に実施されているか、浄化槽の働きが正常に機能しているかを確認する |
ここからは、マンション・アパートの法定点検を依頼する方法について、物件管理を管理会社に委託している場合と自主管理している場合に分けて、解説します。
物件管理を管理会社に委託している場合
物件管理を管理会社に委託している場合は、管理会社が法定点検を手がける専門業者に依頼してくれます。
そのため、物件オーナーが自ら業者に依頼する必要はありません。ただし、契約内容に応じて取るべき対応が異なるため、事前によく確認する必要があります。
管理会社に法定点検の手配を任せる場合でも、物件オーナー自身が法定点検の実施状況を把握することは必要です。実施状況を随時把握しておくことで、法定点検の実施漏れを防ぐことができるでしょう。
自主管理している場合
自主管理の場合は、物件オーナーが専用業者に直接法定点検を依頼しなければなりません。
その際、依頼漏れを防ぐことが大切です。依頼漏れを防ぐうえでは、検査漏れの責任を専門業者とする業務委託契約を業者との間で締結しておくと良いでしょう。

マンション・アパートの法定点検を業者に依頼する際のポイントには、次の3つがあります。
- 適切に点検と報告をしてくれる業者を選ぶ
- 相見積もりを取る
- 点検と工事の両方に対応できる業者に依頼する
これらのポイントを押さえることで、しっかりと法定点検を実施してくれる業者を選ぶことが可能です。ぜひ参考にしてください。
適切に点検と報告をしてくれる業者を選ぶ
当たり前の話かもしれませんが、適切に点検と報告をしてくれる業者を選びましょう。
そのような業者を見極めるうえで有効なのは、法定点検に関する質問を投げかけることです。しっかりとした業者であれば、専門的な質問に対して丁寧かつわかりやすく回答してくれるでしょう。
また、応対の態度が丁寧な担当者であれば、正確な内容の報告を期待できるため、安心して点検を任せられるでしょう。
相見積もりを取る
法定点検の実施業者を選ぶ際には、複数の業者から相見積もりを取りましょう。相見積もりによって、費用を比較できるうえに、相見積もりで取得した情報を交渉のカードにしてコストを抑えられるためです。
法定点検の費用は、業者によって異なります。そのため、見積もりを1社しか取らないと、業者が提示した費用が相場の費用なのか判断できません。

しかし、相見積もりをとれば、法定点検の費用相場を把握でき、見積額が相場以上に高くないかを判断しやすくなるでしょう。
ただし、相場よりも極端に低い見積額を提示してくる業者は業務品質が低い場合もあるため、注意が必要です。
点検と工事の両方に対応できる業者に依頼する
業者選びの際は、法定点検だけでなく、工事にも対応できる業者を選ぶことをおすすめします。点検と工事の両方に対応できる業者を選べば、法定点検後に建物・設備に問題が見つかればスムーズに対応してもらえるためです。
逆に点検のみ対応できる業者を選んだ場合は、工事が必要な際に改めて業者選びをしなければなりません。その結果、設備の修繕や部品の交換が遅れ、不具合が放置されることで、入居者の生活に支障をきたす可能性が高くなります。
法定点検は、点検の内容や実施できる有資格者、実施の周期が細かく決められています。万が一怠ると、罰則を課せられる可能性があるため、注意が必要です。
そのようなリスクがあるだけに、収益物件を所有するオーナーは建物や設備の法定点検をしっかりと実施し、入居者が安心して暮らせる環境を整えましょう。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
TEL.03-5357-7757
〒107-0052
東京都港区赤坂3丁目20-6 PACIFIC MARKS赤坂見附4F
【営業時間】9:30~18:30
【定休日】土・日・祝
キーワード物件検索
Copyright (C) 全国の不動産投資・収益物件は株式会社リタ不動産 All Rights Reserved.
