東京・山手線沿線の割安エリアはどこ?自治体別データを分析! | 全国の不動産投資・収益物件|株式会社リタ不動産
東京・山手線沿線の割安エリアはどこ?自治体別データを分析!
2025-10-03

東京の都心部を環状に走る山手線は、最頻時でおよそ2分おきに電車の運行があります。山手線沿線は、東京都内のなかでも中心地とのイメージを持たれがちです。
この沿線のアパートは高額な物件が多いですが、その一方でひとたび購入が実現すれば、長期にわたって堅実なアパート経営が可能となります。今回は、山手線沿線の不動産投資に関するデータをもとに、物件価格、利回り、今後の見通しの観点から独自の分析を行い、割安と期待されるエリアを紹介します。
不動産投資関連の情報は、駅別で見られるものと自治体別でみられるものがあるため、まず山手線の駅がある自治体を抽出しておきましょう。山手線は、以下の区に駅を有しています。
- 千代田区
- 品川区
- 港区
- 渋谷区
- 新宿区
- 豊島区
- 北区
- 荒川区
- 台東区
各駅別の賃料相場
まずは各駅別の賃料相場をみてみましょう。こちらは1R/1K/1DKの最寄り駅で分類した賃料相場です。
山手線駅別の賃料相場(1R/1K/1DK)

最も高い駅は、19.9万円の有楽町でした。そのほか、恵比寿駅や渋谷駅、神田駅なども比較的賃料が高額なエリアとなります。区で分けると、渋谷区や港区の駅は、賃料が高い傾向にあります。
一方で、賃料がもっとも低いのは西日暮里駅で、山手線内の駅で唯一の10万円割れです。田端駅、鶯谷駅、日暮里駅も11万円割れとなっています。北区・荒川区・台東区のゾーンは、相対的に賃料が安くなっていることがわかります。
各駅別の公示地価
続いて、各駅の公示地価は以下のとおりです。
各駅の公示地価(公示地価は1㎡あたり)

こちらでみると、東京駅が突出して高く、2,700万円/㎡を超えるという結果に、次点の原宿も1,500万円強と高水準です。逆に低い方に目を向けると、田端駅は75万円台と、山手線沿線でも地価の相場には大きな格差があります。
それぞれの駅がある区の公示地価を参照して、縦軸に公示地価、横軸に賃料を置いてプロットを作ってみました。
公示地価と賃料の関係性

右下に点がある駅は、公示地価の水準に比して高い賃料が取れる傾向にある駅です。建物の価値が同程度と仮定すると、同程度の資産価値で高い賃料が期待できる、すなわち割安と考えることができます。
このデータを見ると、目黒駅・上野駅・御徒町駅・恵比寿駅などが近似曲線の右下側に位置していることがわかります。
山手線沿線の自治体別利回り
利回りも見てみましょう。山手線が通過する自治体別の利回りは次のとおりとなります。
自治体別の一棟アパートの利回り

2025年6月29日時点で、千代田区は信頼できる1棟アパートのデータが充分になく、数値がありませんでした。それ以外で見ると、東京都の北東側の利回りが軒並み高いことがわかります。また、港区は物件価格が高いからか、極端に利回りが低いのが特徴です。
山手線沿線の自治体別空室率・人口見通し
山手線沿線の、空室率や人口の見通しも見てみましょう。
自治体別の空室率

意外にも、港区が最も空室率の高い区の一つとなっています。逆に地価が相対的に低めで利回りも高い台東区は、空室率の面では低水準です。
続いて、将来の人口見通しもみてみましょう。人口が今後も増加し続ける地域の方が、安定した賃貸経営がしやすくなります。今回は、2020年対比の2045年時点の人口増減率予想を基に集計しました。
山手線沿線の人口増減率予測(2045年対2020年)

千代田区は、今後2045年までに2020年対比+30%超の大幅増加となる見込みです。ただし、千代田区はアパート利回りが集計ができなかったように、アパート物件の充分な供給が期待できない点に注意しましょう。アパート物件において一定の流通がある地域では、港区が+13%の増加見通しとなっています。
一方で、豊島区や荒川区は、わずかながら2045年時点で2020年対比で人口が減少する予測となっています。これらの地域は、東京都心部としては、今後賃貸需要が減少する可能性があるので注意しましょう。
ここで、利回りと2045年時点の人口増減率の関係性をプロットしました。
利回りと人口増減率の関係性

人口増減率は将来の空室リスクの多寡につながるため、人口減少率が高い=将来の空室リスクが高いエリアは利回りに上昇圧力がかかると推定されます。
利回りと人口増減率をプロットしてみると、まず港区や新宿区は、将来の人口見通しでは説明がつかないほど利回りが低いことがわかります。これらの区は東京都内でも特に発展している地域であるため、物件価格の高さが利回りに反映されていると考えるのが自然です。
ただし、長期の見通しに立った時には、新宿区は人口が微減する見込みです。港区については、確かに人口増加が続くものの、同程度のペースで人口増加する見込みの区がほかにあるなかで、今回紹介する区で唯一2%台の利回りが正当化できるかどうかは、慎重に見ておく必要がありそうです。
一方で、利回りがいずれも5%台の北区・荒川区・台東区は人口見通しに格差があります。台東区は今後も人口増加が続く見込みで、北区は微増、荒川区は減少見通しです。今後の人口減少に伴う空室リスクを加味するのであれば、23区北東部で投資をするなら、台東区の空室リスクが相対的に低いと考えることもできるでしょう。
ここまでの、多面的な角度からの分析を踏まえると、次の駅は価格や利回り、将来の人口減少リスクなどを踏まえて、魅力的なアパート投資のエリアであると考えられます。
- 御徒町駅(台東区)
- 上野駅(台東区)
- 目黒駅(品川区)
- 恵比寿駅(渋谷区)
いずれも「高層ビルばかりなのでは?」と思ってしまいそうな地域ですが、アパートの利回り相場が集計されているところを見ると、一定のアパートの流通が期待できる地域です。都心部で堅実なアパート経営を希望するなら、これらの駅に着目してみましょう。それぞれの駅の特性について、詳しく紹介していきます。
御徒町駅(台東区)
前章のデータを見ると、台東区は利回りが高めで、その中でも御徒町駅は地価水準に比して賃料が高めな傾向があります。上野から1駅、東京駅から3駅と、両ターミナル駅を通勤利用する方には便利なエリアと言えるでしょう。

東京地下鉄は、御徒町駅とは別駅ではあるものの、大江戸線の上野御徒町や日比谷線の仲御徒町が徒歩圏となり、日比谷や六本木方面へもアクセスしやすいエリアです。
住環境としては、駅周辺は商業施設が発展していて飲食店や買い物には困りません。観光地として有名なアメヤ横丁が徒歩圏になり、普段の買い物に使うこともできます。特に御徒町〜上野間は商業施設が発展しています。一方で、少し駅から離れるとマンション・アパートなど集合住宅を中心とした住宅地もあります。
上野駅(台東区)
台東区内でおすすめのもう一つの駅が上野駅です。国鉄時代から長きにわたってターミナル駅の一つとなっていました。現在でも東北や北関東、上越の各方面への玄関口として活躍しています。
山手線・京浜東北線の他、宇都宮線、常磐線快速など、多数の路線が乗り入れているほか、新幹線停車駅でもあるため、本州各地への長距離アクセスにおいて便利です。JR在来線のほか銀座線・日比谷線が乗り入れていて、都心部へのアクセスでも申し分ありません。

それでいて、実は御徒町より若干賃料水準が低く、入居者にとっても割安感を感じられるのが特徴です。台東区全体は今後も人口流入が続く見込みですが、一定数が割安なターミナル駅である上野に集まってくると期待されます。すなわち、長期にわたって健全なアパート経営を行ううえでおすすめのエリアと言えるでしょう。
上野駅周辺は、オフィス・商業が高度に発展しているほか、美術館や動物園など、文化・観光関連の施設が多数存在するのも特徴です。不忍池を中心とした上野恩賜公園が駅西部に広がっていることから、都心部としては緑が多いのも、居住者にとっては魅力といえます。
目黒駅(品川区)
目黒駅は、品川区の最北端にある駅で、実は目黒区に位置していないのが意外なポイントです。とはいえ、目黒区内も至近なので、両区から利用がある駅と考えて良いでしょう。
山手線では隣が恵比寿駅、渋谷駅へ2駅、品川駅から3駅と、これらのオフィス街・繁華街へのアクセスが良好で、さらに東急目黒線で西部や神奈川県への移動も便利です。地下鉄も、南北線と都営三田線が乗り入れています。
それでいて、日本を代表するターミナル駅である渋谷・品川はもちろん、隣の恵比寿や五反田よりも地価が安く、割安な物件を仕入れるチャンスがあります。
都市の発展度合いや利便性の面では、周辺駅と全く遜色がないばかりか、都心・西部にバランスよくアクセス可能です。むしろ、山手線内でも利便性の高い部類に入る駅といえます。公示地価対比で賃料水準も高く、アパート投資において魅力的なエリアのひとつです。
恵比寿駅(渋谷区)
今紹介した目黒駅の隣に位置する恵比寿駅も注目です。街並みはオフィス街などが高度に発展しているイメージがありますが、実は、駅周辺の地価は、渋谷駅などのターミナル駅と比べると幾分低くなっています。
しかし、このエリアは依然として人気なため、山手線内の駅でも特に賃料が高いエリアです。一方で、渋谷区は利回りが北東部の3区に次いで高い水準です。意外に収益性が高い物件がみつかる余地があるのも、このエリアの特徴といえます。

山手線や湘南新宿ラインなどのJR在来線のほか、東京メトロ日比谷線を利用可能です。地下鉄を使えば、六本木や銀座、築地といったエリアにアクセスが可能で、相互乗り入れする東武鉄道を利用すれば埼玉県の東部へも1本でアクセスできます。
恵比寿駅は、徒歩5分ほどの場所に「恵比寿ガーデンプレイス」があります。普段の買い物にも利用できるほか、映画館・美術館・博物館などが入っていて、余暇を過ごす場所としても重宝します。駅周辺は飲食店や商業施設が発展していますが、少し離れると中目黒公園などの緑もあり、都心部としては住環境も良いといえます。
今回は、さまざまなデータをもとに、山手線エリアの駅別の動向をリサーチしました。山手線エリアは、投資家にも人気で物件価格は高額ですが、今後も継続的な人口流入が期待でき、ひとたび投資を始めれば堅実な運用が実現します。
少しでも収益性を高めるために、今回紹介した駅に着目して物件探しをしてみるのも一案です。手元に自己資金が潤沢にある方、高所得で多額の借入余地がある方は、ぜひ山手線エリアでのアパート投資を検討してみましょう。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
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