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日本一カオスな「名鉄名古屋駅」と日本初の本格的地下街の誕生秘話とは
2025-06-18

東京・大阪と並ぶ日本三大都市圏の中枢、愛知県名古屋市。名古屋駅エリアは、新幹線から地下鉄までが集中する一大交通ハブでありながら、特異な構造で「日本一カオスな駅」とも称される名鉄名古屋駅を擁します。さらに、その地下には「日本初の本格的な地下街」が広がっています。
この記事では、名古屋駅エリアの知られざる魅力を深掘り。名鉄名古屋駅の混雑構造、日本初の本格的地下街の誕生秘話、そして名鉄と近鉄のかつての接続歴史までを紹介します。
目次
名古屋鉄道(名鉄)の主要ターミナル「名鉄名古屋駅」は、その独特な構造と運行体制から「日本一カオスな駅」と称されることもある駅です。名鉄は愛知県内を中心に展開する私鉄で、名古屋駅には名古屋本線・犬山線・常滑線など多数の路線が集結し、まるで蜘蛛の巣のような路線図を形成しています。

名鉄名古屋駅の特徴は、上下線それぞれ1本ずつの線路に対し、1日あたり上下あわせて約900本もの列車が発着する点です。さらに、すべての列車が同一ホームから発着する仕組みのため、目的地によってホームを移動するのではなく、「どの列車がどこ行きか」を瞬時に判断する必要があります。この仕組みが初見の利用者には非常に難解で、「名鉄名古屋駅=カオス」と言われる理由となっています。

ラッシュ時には1分間隔で電車が発着することもあり、「日本一忙しい駅」とも称されます。行き先や停車駅が異なる多種多様な列車が次々とホームに入線するため、運行を支える駅員の案内体制も万全。ホームを見渡す場所には「放送室」が設置され、アナウンスは自動音声ではなく、すべてリアルタイムの肉声で行われています。

この放送室は、あまりの臨機応変なアナウンスぶりから、いつしか「DJブース」とも呼ばれるようになりました。まさに日本有数の“人力制御”ターミナルとして、名鉄名古屋駅は交通マニアや旅行者の間でも注目を集めています。

名古屋駅周辺の地下街は、日本初の本格的な地下街として知られています。それ以前にも東京・大阪に小規模な地下通路や店舗は存在していたものの、計画的かつ商業性を持った地下街として整備されたのは、1957年に名古屋駅前に誕生した「名駅地下街(現在のサンロード)」が初とされています。
延べ床面積は約17万平方メートル。広さとしては東京、大阪につぐ第3位ですが、名古屋の地下街はほかの地域の地下街と違って分断されることなくつながっているのが特徴です。

この地下街が誕生した背景には、昭和30年代当時の名古屋駅前の混雑と交通事故の多発がありました。歩行者が車道に押し出されるほどの人混みを解消するため、「人は地下を、車は地上を通る」という発想のもとで歩行者用の地下通路が構想されました。
しかし、建設費の確保が課題となり、そこで地下道の両側にテナントを設けることで収益を得る仕組みが考案されました。これが、地下街としてのスタートとなり、1957年に61店舗が入るサンロードが開業。その後、昭和40〜50年代にかけて、ユニモールやエスカといった新たな地下街も整備され、名古屋駅一帯に広がる地下ネットワークが形成されました。
さらに、当時の名古屋では自動車社会が急速に進展しており、都心部の深刻な駐車場不足への対策として、地下街と連携した地下駐車場の整備も進められました。買い物や通勤の動線を地下に集約することで、都市の混雑緩和と経済活性化を同時に実現したのです。

その後、昭和50年代に政府が地下街の新設抑制方針を打ち出すも、すでに計画されていたセントラルパーク(栄エリア)やテルミナ(現在のゲートウォーク)などが開業。こうして、名古屋独自の大規模で連続性のある地下街網が完成しました。

名古屋の地下街は、冷暖房完備で快適かつ天候の影響を受けにくい点からも、地元住民にとって欠かせない存在です。特に夏の蒸し暑さや冬の伊吹おろし(伊吹山からの冷たい風)を避けられる環境は、都市設計の成功例として全国からも注目されています。
愛知県の中心駅である名古屋駅には、東海道新幹線をはじめ、JR在来線、名古屋市営地下鉄、名古屋鉄道(名鉄)、近畿日本鉄道(近鉄)が乗り入れています。その中でも、名鉄名古屋駅と近鉄名古屋駅は、JR名古屋駅の東側に隣接する地下駅として、壁一枚隔てて並んでおり、連絡改札を通じて行き来が可能です。

現在こそ別々に運行されている両社ですが、かつては名鉄と近鉄が線路でつながっていた時代がありました。
1950年、名鉄と近鉄の間に渡り線が敷設され、団体専用の臨時列車による相互直通運転が開始されました。当時、両社の路線はどちらも軌間1067mm(狭軌)であったため、技術的には直通が可能だったのです。
この試みは画期的ではありましたが、運行本数の調整が困難だったことや、直通利用者が限定的だったこと、さらに名鉄名古屋駅のホーム改修工事などが重なり、直通運転はわずか約2年で終了。1952年ごろには運用を終えたとされます。
追い打ちをかけたのが、1959年の伊勢湾台風。被災した近鉄名古屋線は復旧工事の際に、関西方面との直通運転を見据えて標準軌(1435mm)へ改軌。これにより、両社の軌間が異なることとなり、線路の物理的接続は不可能となりました。
しかし現在、再び名鉄と近鉄の協業が注目されています。2030年代のリニア中央新幹線・名古屋開業に向けて、両社は共同で名古屋駅の再開発を進行中。新しい駅施設では、地下1階に名鉄・近鉄のホームを横並びで配置し、リニアとのスムーズな乗り換えが可能となるよう設計される予定です。
私鉄同士でありながら、利便性と将来性を見据えた協調路線を築く名鉄と近鉄。かつての「つながっていた」歴史をふまえ、名古屋駅は今、新たな進化を遂げようとしています。
愛知県名古屋市の中心地である名古屋駅周辺は、交通利便性の高さから単身者やカップルを中心に賃貸需要が安定しています。
不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」によると、名古屋駅エリアで賃貸物件を探すユーザーの間取り別ニーズは以下のとおりです(2024年時点):
- ワンルーム・1K・1DK:61.4%
- 1LDK・2K・2DK:24.8%
- 2LDK・3K・3DK:9.7%
- 3LDK・4K以上:3.3%
このデータからも、単身者向けの物件が高いニーズを誇っていることがわかります。ただし、ワンルームや1Kタイプの供給数も多いため、競合物件との差別化が重要です。
一方で、1LDK〜2DK、2LDK〜3DKといった中間層の間取りはニーズもありつつ供給がやや限定されており、今後の投資対象として注目されます。
さらに、名古屋駅周辺での希望家賃帯は5万〜7万円台がボリュームゾーン。また、「駅徒歩10分以内」の立地を希望する声が多い傾向にあります。アクセス性と賃料バランスが求められていることがうかがえます。
名古屋駅は東海道新幹線、JR各線、地下鉄、名鉄、近鉄が乗り入れる中部最大級のハブ駅であり、将来的にはリニア中央新幹線の開業も控えているため、長期的なエリア価値にも期待がもてます。
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「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
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