歌劇だけじゃない〝仏教ワンダーランドのまち〟宝塚 | 全国の不動産投資・収益物件｜株式会社リタ不動産

兵庫県宝塚市は、宝塚歌劇団の本拠地として全国にその名を知られています。宝塚歌劇は同市を象徴する世界でも稀有なエンターテインメントであり、これまで数多くのスターを輩出してきました。しかし、宝塚市の魅力は歌劇だけにとどまりません。漫画界を牽引した手塚治虫をはじめ、多彩な才能と偉人を生み出してきたほか、全国的にも珍しいテーマパークのような寺院として知られる中山寺など、唯一無二の文化資産が随所に点在しています。

手塚治虫は幼少期を宝塚で過ごし、自然豊かな風景と温かなコミュニティがその創作活動に大きな影響を与えました。宝塚の四季折々の自然は『リボンの騎士』の森や『ジャングル大帝』のジャングルなど、作品に頻出するモチーフとして結実しています。また、地域社会の連帯感は『鉄腕アトム』に描かれる“人々に愛され、共に成長するアトム”というテーマにも投影されています。

記念館では貴重な原画や資料を通じ、手塚治虫の創作の軌跡をたどることができます。さらに、アニメ上映やワークショップも開催され、大人から子どもまで楽しめる学びの場となっています。

宝塚市は人材の宝庫としても知られており、女優の相武紗季氏やお笑いタレントの東野幸治氏、れいわ新選組代表の山本太郎氏、小説家の高田郁氏、作曲家のキダ・タロー氏など、多彩な文化人を輩出しています。スポーツ界でも、サッカー日本代表の岡崎慎司氏や元プロ野球選手の金村義明氏が同市出身であり、芸能・文学・音楽・スポーツと幅広い分野で活躍する人材が揃っています。

宝塚市に位置する 大本山 中山寺 は、聖徳太子の建立と伝わる古刹で、全国でも屈指の安産祈願の名所です。創建は飛鳥時代とされ、以来 1,300 年にわたり観音信仰を支えてきました。近畿一円を巡る「西国三十三所」の第 24 番札所でもあり、年間 50 万人超が参拝します。

本堂や子授け地蔵尊には連日妊婦が訪れ、エスカレーターやエレベーターが完備されているため、高低差のある境内でも安心してお参りできます。

門から続く参道の両側には塔頭（たっちゅう）が並び、豊臣秀頼によって再建された本堂や 2017 年に再建された五重塔など、数十棟の伽藍が点在。極彩色に彩られた軒裏が夕陽に映える光景はまさに仏教のテーマパークです。

さらに数十にのぼる伽藍（建物）が建ち、それぞれに仏さまや観音さまが座っています。
境内の奥には2017年に再建された五重塔があります。

境内の広さや建物のバリエーションなど、まさに仏教の「ワンダーランド」、テーマパークのような寺院といえます。中山寺の楽しみ方のひとつは、「死後の世界を見学」できることです。そもそも仏教のテーマのひとつは「死とどう向き合うか」にありますが、境内そのものが極楽浄土という死後の世界を表しています。昔の人たちは飢えや戦争など常に死と隣り合わせの生活で、家族や自分の死後を思って、悲しみと不安に直面していました。そうした中、「家族は死んでしまったけどこんな素晴らしい場所にいるんだな」、「自分も死んだらこんなところに行けるんだ」などとイメージできたのです。中山寺を仏教の「ワンダーランド」と称するのはこうした意味合いからです。

ここからは、中山寺の周辺や奥之院についてご紹介します。中山寺境内から約2kmの山道を登った所には「奥之院」があり、そこまで歩くには1時間近くかかります。最寄り駅の阪急電鉄「中山観音」駅から山門までは徒歩1分で、そのあいだはすべて門前町になっています。

1892〜1910年の古地図を見ると、中山寺があるのはもちろんですが、JRと阪急もすでに開通しており、開業時の駅名「中山寺駅」、現在の「中山観音」駅もあります。阪急電鉄宝塚線の開業は明治時代の1910年（明治43年）ですから、古地図は1910年ごろのものと推測されます。100年以上前のこの頃にはすでに門前町も繫栄していた様子が伺えます。
なお、現在周辺の山手に広がるニュータウンはまだありません。

阪急電鉄の宝塚線は大阪と宝塚を結ぶ重要ラインですが、途中にある中山寺の目の前を通るようになっているので、いわゆる「聖地鉄道」といってもいいでしょう。

明治時代初期の鉄道は、主に経済発展と国力の増強を目的として建設されました。特に明治中期以降、神社仏閣への参拝客が増加し、参拝客の利用を目的とした鉄道も建設されるようになりました。
昔の鉄道は参拝以外にも様々な目的で建設されましたが、参拝客の利用を目的とした鉄道も重要な役割を果たしました。鉄道の開通は、人々の信仰生活や観光に大きな影響を与え、日本の社会を大きく変えたと言えるでしょう。

宝塚市は、歴史、文化、自然が調和した魅力的な街です。手塚治虫、中山寺、宝塚歌劇など、様々な角度からこの街を楽しむことができます。ぜひ、宝塚市を訪れて、その魅力を体験してみてください。

兵庫県宝塚市は、大阪や神戸へのアクセスが良好で、自然環境と都市機能が共存する街として人気があります。阪急今津線やJR福知山線沿線を中心に、通勤・通学に便利な立地に賃貸住宅が多く集まっています。

賃貸住宅の供給状況と空室率

総務省の「令和5年住宅・土地統計調査」によると、宝塚市における賃貸住宅の戸数は29,290戸、うち賃貸住宅の空家は3,950戸で、空室率は13.5%となっています。

この水準は全国平均（賃貸住宅の空室率：約18%）と比較してやや低く、一定の入居需要が見込めるエリアといえます。

間取り別の賃貸ニーズ（LIFULL HOME'S調査より）

不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」による検索ユーザーデータでは、宝塚エリアで賃貸物件を探す際の間取りニーズは以下のとおりです。

この数値からは、単身者・カップル・ファミリーの全層でバランスよく需要があることが読み取れます。特に、2LDK以上の広めの間取りの需要が比較的高めで、子育て世帯にも支持されているエリアであることがわかります。

宝塚市の家賃相場と周辺エリアとの比較

同じくLIFULL HOME'Sによれば、宝塚市における「ワンルーム・1K・1DK」の家賃相場は約5.6万円となっています。
周辺エリアと比較すると以下のようになります

宝塚市の家賃は西脇市よりも約2万円高く、阪神間の中では平均的な水準といえるでしょう。住環境や交通利便性の良さを踏まえると、家賃と住みやすさのバランスが取れたエリアです。