札幌での不動産投資のメリット・デメリットと注目地域を紹介 | 全国の不動産投資・収益物件|株式会社リタ不動産
札幌での不動産投資のメリット・デメリットと注目地域を紹介
2025-05-19

札幌市は日本最北の政令指定都市で、三大都市圏以外の都市では最大の人口を抱える都市です。そのため、地方での不動産投資を検討するときには、しばしば有力な選択肢の一つに上がります。北海道内では安定した居住需要や、割安さを踏まえた投資家の購入ニーズなどが、不動産市況の下支え要因となると期待されます。
一方で、雪対策等による追加コストや、長期的な人口減少リスクなどには注意が必要です。今回は、札幌での不動産投資のメリット・デメリットや注目エリアをまとめました。
札幌市は、北海道の県庁所在地であり、令和7年時点で約196万人の人口を抱える政令指定都市*2です。全国では東京23区を除いて大阪・名古屋に次ぐ規模の都市となっています。
北海道内の人口はおよそ501万人*2なので、北海道全体の4割弱の人口が札幌に集まっている計算です。そんな札幌は、観光・経済・文化などあらゆる面で北海道の中心となっています。進学や就職等に伴う北海道の他地域からの移住者が多いため、つい最近まで人口増加が続いていた都市です。
教育機関としては、旧帝大のひとつである北海道大学や札幌医科大学、北海道教育大学など、多数の大学・短大があります。そのため、大学進学を希望する若年層が毎年多く移住してきます。

さらに、企業や公共機関の拠点も多く立ち並んでいます。ニトリ、北海道電力、JR北海道、北洋銀行などの大手企業が札幌に本社を構えています。多くの企業が進出することで就業機会に恵まれているため、社会人の転入も多く見られます。
市内は公共交通機関が発達しています。鉄道では東西に走るJR函館本線・千歳線と北部に向かう学園都市線があります。また、北海道唯一の地下鉄が3路線(東西線・南北線・東豊線)運行されています。
札幌の市域は広く、少し郊外に出ると大きな公園があったり、南部には北海道らしい大自然が広がっていたりします。都市と自然が融合した暮らしやすさも、居住面でみた札幌の魅力といえるでしょう。
札幌の不動産投資には、次のようなメリットがあると考えられます。
- 他の政令指定都市と比べて割安とみることも可能
- 地価は順調に伸びている
- 北海道中からの転入が続く
- 災害リスクが相対的に低い
札幌での不動産投資において追い風要因となるこれらの要素について、詳しく解説していきます。
他の政令指定都市と比べて割安とみることも可能
札幌市の不動産価格は、同等以上の大都市と比べると割安とみることもできます。こちらは2024年7月~12月の登録物件をもとに集計された利回り・アパート価格です。

札幌市の不動産は、まず価格が安いのが特徴です。大阪や名古屋のみならず、規模が札幌よりも小さい仙台や福岡と比べても、価格が低くなっています。その分利回りは高く、投資額に対して高い収益が期待できます。
地価は順調に伸びている
不動産価格は割安ですが、地価は順調に伸びています。令和6年の地価公示概要(札幌市地価動向)に掲載された札幌市の地価指数の推移は次のとおりです。
札幌市の地価指数の変化

住宅地でみると、平成28年時点の指数が100.1でしたが、令和6年には165.3まで上昇。8年間で平均65%も不動産価格が伸びた形となります。
こうした価格上昇の背景には、札幌市への継続的な人口流入による安定した賃貸需要や、国内外の不動産投資家による購入需要が下支え要因となっています。
北海道からの転入が続く
札幌市は北海道からの転入超過が続く都市です。先に紹介した通り、進学・就職の両面から豊富な機会があるため、北海道中から人が集まってきます。
札幌市の転入・転出数および転入超過数の推移

また、令和6年の転入超過数12,622人の年齢別の内訳をみると、15-19歳、20-24歳、25-29歳の超過数が合計で6,382人とおよそ全体の超過数の半数を占める形です。若年層の転入超過が、安定した賃貸需要を産み出しているのです。
災害リスクが相対的に低い
札幌市は、相対的に災害リスクが低いと考えられています。全国地図ではわかりにくいですが、市街地はやや内陸にあるため津波の心配はほとんどありません。日本列島のプレート境目から距離があるため、関東などと比べると震災リスクも小さいのが特徴です。
北海道ならではの天災として雪害が心配されるところですが、札幌の平野部は北海道内としては降雪・積雪が際立って多いわけではありません*。除雪のインフラも整っているため、雪が都市機能をマヒさせるほどの重大な被害を及ぼすことはほとんどないでしょう。
札幌で不動産投資を行う際のデメリットや注意点は次のとおりです。
- 雪・寒冷地対策のための追加コストがかかる
- 人口減少が始まっていて、今後も減少見通し
- 北海道新幹線の開通時期の不透明感が強い
不動産投資を検討するときには、これらのポイントを理解したうえで、投資計画を立てましょう。
雪・寒冷地対策のための設備投資や追加コストがかかる
北海道での不動産経営では、雪や寒冷地特有の対策を目的とした、設備投資やメンテナンスに追加コストがかかるのが一般的です。
建物の設備では、高機能な断熱材の導入や暖房器具の整備などが必要となります。アパート共用部分と外部分に扉を一枚設けるなど、寒さ対策を取り入れる物件も少なくありません。これらの要因で、建設費が割高になる可能性があります。

また、札幌では車社会が根付いているため、駐車場が欠かせません。札幌の中心地は公共交通機関で事足りますが、社会人の場合は、郊外に移動するケースを想定し、多くの方が自動車を保有します。駐車場には路面の雪を解かすロードヒーティングがしばしば導入されます。これら設備の初期投資や修繕・メンテナンス費用により、他地域の物件よりもランニングコストが割高になるでしょう。
人口減少が始まっていて、今後も減少見通し
つい最近まで他地域からの流入超過に支えられる形で人口増加が続いていた札幌市ですが、令和3年からついに人口減少が始まりました。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によれば、今後も人口減少が続く見通しです。
2020年の人口=100としたときの2050年の人口

この予測に基づくと、中央区だけが2050年時点でも2020年より人口が多い状態を維持します。そのほかに人口減少が10%以内に留まる区が4つあります。一方で、厚別区や南区のように、2020年時点から20%以上の人口減少に見舞われる地域もあります。
このように札幌市内でも発展・衰退度合いに格差が生まれることが予想されるため、利便性が高く今後も人口流入が期待できる地域へ投資するのが大切です。
北海道新幹線の開通時期の不透明感が強い
近年の札幌は、北海道新幹線の札幌延伸を見据えて再開発や事業投資などが積極的に行われています。本来はこうした動きは不動産投資においてポジティブといえます。
しかし、工事の難航や駅の立地に関する議論等を背景に、北海道新幹線の工事は遅れていて、2025年5月現在で「2038年末」が開業時期の見通しとなっています。

人口減少が進む北海道においては、開業時期が遅れるほど北海道の経済や観光に与える好影響が縮小する恐れがあります。不動産市況に対しても、逆風要因となる可能性があるため注意が必要です。
札幌でアパート投資をする場合の注目エリアは次のとおりです。
- 中央区の地下鉄東西線沿線
- 札幌駅北側~地下鉄南北線沿線
- 豊平区の地下鉄南北線沿線
それぞれの魅力を簡単に紹介します。
中央区の地下鉄東西線沿線
札幌市中央区は札幌駅の南側~大通・すすきのが含まれる、札幌の商業・経済の中心地が含まれるエリアです。大通周辺は高層マンションが多く、アパート投資が難しいですが、大通駅から地下鉄東西線で西に向かうと、アパートや戸建てが散見されるエリアとなります。冬場には雪の影響が心配される札幌では、地下鉄駅近隣エリアの人気がとても高いです。
中央区内でいうと、大通駅からほど近い駅を最寄り駅に抱える西11丁目駅~円山公園駅あたりまでのエリアは、今後も安定した需要が期待できます。大通周辺へ通勤する社会人、西18丁目駅にある札幌医科大学の学生需要などが見込まれるため、今後も長期にわたり安定した入居需要を獲得しやすいエリアです。大通公園や円山公園といった憩いの場も至近にあるため、間取りが大きめの物件を保有すれば、ファミリー需要の獲得も期待できます。
札幌駅北側~地下鉄南北線沿線
札幌駅の北側は、北区のなかで最もにぎわっていて、安定した賃貸需要が期待できるエリアです。札幌の南北には「南北線」という地下鉄が貫いていて、札幌の拠点である札幌駅エリアと大通駅エリアの双方にアクセス可能です。

オフィスや商業施設は札幌駅の南側から大通にかけて集積しているため、札幌駅の北側は賃料・地価が若干下がる一方、札幌中心地へのアクセス面では遜色ないので、社会人の人気エリアとなっています。さらに、札幌駅の北側~北24条の地域には北海道大学があるため、学生需要も高いエリアといえるでしょう。
北海道新幹線が無事開通すれば、さらに街の魅力が高まると期待されますが、それを抜きにしても安定した賃貸経営が可能です。
豊平区の地下鉄南北線沿線
豊平区は、中央区を除いて2050年時点の人口減少率が最も小さい区です。特に、地下鉄南北線の平岸駅周辺は人気エリアのひとつで、豊平区の中でも人口減少が進みにくい地域といえるでしょう。
すすきの・大通・札幌(地下鉄駅名は「さっぽろ駅」)はいずれも南北線一本で行くことができ、なおかつ賃料は中心地と比べてやや下がるため、社会人の安定した需要が見込まれます。また、北側には北海学園大学があり、学生の需要も期待される地域です。
平岸駅周辺は商業施設も充実していて、日常の買い物は徒歩で済ませられます。アクセスの良さ、日常生活の利便性の観点から魅力的なエリアといえるでしょう。
札幌で不動産投資を行う際は、他の地域以上に「地下鉄駅」に近い物件の付加価値が高いといえます。札幌市の除雪能力はかなり高いですが、それでも大雪になるとバスや鉄道は遅延する可能性があります。対して地下鉄は、ほとんどが地下で運行されていて、一部外に出る路線はシェルターでおおわれているため、雪の影響をほとんどうけません。
すでに札幌都心部は地下鉄至近のエリアが人気ですが、今後人口が減少する中では、さらに地下鉄沿線とそれ以外の地域の格差が広がる可能性もあります。札幌市内での不動産投資では「地下鉄駅からの距離」「最寄駅からさっぽろ駅・大通駅の所要時間」を目安に立地を選ぶのが定石です。

「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。

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