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米大統領選後の米国株式・仮想通貨市場への影響

2024-11-01

米大統領選における世論動向

米大統領選がいよいよ終盤に差し迫ってきました。米国内の世論を測る手段には多様な情報がありますが、その一つとして選挙結果に賭けを行うプラットフォームの動向があります。11月の米大統領選において、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領が民主党候補のカマラ・ハリス副大統領に勝利する確率がいくつかのプラットフォームで上昇しており、ポリマーケットではトランプ氏勝利が60%を突破しました。その他の著名な賭けプラットフォームでも、ベットフェア(Betfair )は約58%、カルシ(Kalshi)は57%、プレディクトイット(PredictIt)は54%、スマーケッツ(Smarkets)は58%と評価しています。

5つの主要サイトのオッズを集計するエレクションベッティングオッズ(Election Betting Odds)では、トランプ勝利の確率が57%とされており、9月末時点の約48%から大きく上昇し、直近数日では更に達している状況です。

一方、世論調査に基づく予測モデルではトランプ氏とハリス氏の勝率はほぼ拮抗しています。選挙情報サイトのファイブサーティーエイト(FiveThirtyEight)の予測モデルでは、ハリス氏が53%対46%でリードしており、全国的な世論調査で優勢です。リアル・クリア・ポーリング(RealClearPolitics)の最新データでもハリス氏が49.2%、トランプ氏が47.7%とされています。

 
 

このように、選挙情勢を占う各種ツールの予測にはばらつきが見られ、定量的な数値だけで選挙の勝敗を確実に判断するのは難しい状況です。

株式市場はトランプ氏優勢を織り込み、勝利を見据えた動き

米国の株式市場において、投資家の間には「トランプ氏が勝利する」という見方が浸透していると、ビリオネアでヘッジファンドマネージャーのスタンリー・ドラッケンミラー氏が17日にブルームバーグのインタビューで述べました。

ドラッケンミラー氏はその証拠として、トランプ氏が掲げる規制緩和の方針を受け、銀行株や暗号資産が好調なパフォーマンスを見せている点を挙げています。特にS&P 500の金融セクターは直近1カ月で7%上昇し、13のセクター中トップの伸びを示しました。

8年前、トランプ氏が大統領に初当選した際には、予測が困難な候補として扱われ、一時的に「トランプショック」と呼ばれる株価の下落が発生しました。しかしその後は、市場がトランプ氏の政策に順応し、安定した動きを取り戻しました。今回も市場は、トランプ氏の当選を一定程度織り込んでいると見られ、仮にトランプ氏が当選しても大きな混乱にはつながらないだろうと予測されています。

 

トランプ氏当選で仮想通貨市場の活況に期待高まる

トランプ氏は1期目の任期中、「暗号資産は詐欺のようだ」と発言し、反仮想通貨派として知られてきましたが、今回の大統領選では、これまでと一転して仮想通貨に対してポジティブな発言を繰り返しています。

今回の大統領選において、仮想通貨は主要な争点にはなりませんでしたが、米国内で仮想通貨に対する関心は高まりつつあります。

トランプ氏は7月末、テネシー州ナッシュビルで開催された世界最大級のビットコイン関連イベント「Bitcoin 2024」に登壇し、米国政府が所有するビットコインを戦略的準備資産として保持し続けることを約束しました。また米国を仮想通貨大国にすると宣言し、再選された場合には米証券取引委員会(SEC)の委員長を解任し、仮想通貨業界の発展に理解を示す人物を新たに任命する意向を示しました。こうした発言は多くの注目を集めています。

 

トランプ氏の仮想通貨に対するスタンスがこれほど大きく変化した理由にはいくつかの背景が考えられます。まず、選挙戦略としての狙いがあると見られます。米連邦準備制度理事会(FRB)が今年5月に発表した2023年度の年次家計調査によると、米国の成人で仮想通貨を所有または使用している人は約1,800万人に上り、これは米国の有権者人口約1.6億人の10%以上に相当します。

さらに、仮想通貨運用会社のグレイスケールの調査によれば、有権者の3人に1人が、大統領選候補者の仮想通貨に対するスタンスを投票の判断材料として考慮すると回答しています。このため、仮想通貨に対して前向きな姿勢を示すことで、トランプ氏は選挙戦での支持を拡大しようとしていると考えられます。

 
 

ハリス氏は仮想通貨の施策・スタンスについて、トランプ氏ほど前向きな姿勢を示していません。このスタンスの違いを際立たせるため、トランプ氏はポジティブな発言を繰り返し、新興系の大手企業からの献金や支援を受けて選挙資金を増強しようとしている意図が見て取れます。

今年7月、仮想通貨支持を表明する前後に、暗号資産交換所「ジェミナイ」を経営するウィンクルボス兄弟から合計15.47BTCずつ(合計約2.6億円、BTC=ビットコインの単位)、またデジタル資産セキュリティー会社「ビットゴー」のマイク・ベルシュCEOから5万ドル(約700万円)の献金を受けています。さらに、シリコンバレーの起業家や投資家の中には、ハリス氏からトランプ氏へと支持を移した人物も増えているとされています。

もう1つの狙いとしては、ビットコインマイニング(採掘)を全面的に支持することで、雇用創出や電力網の強化を図り、米国のエネルギーおよび産業競争力を高めることがあると考えられます。ビットコインのマイニングは莫大な電力を消費することが広く知られていますが、その電力需要が増えることで、エネルギー供給網への投資が促進され、エネルギー産業が活性化するとの期待もあるようです。

さらに、トランプ氏は化石燃料の利用について、民主党とは異なり肯定的な姿勢を示し続けており、石炭や天然ガス産業の支援に積極的な姿勢を見せています。このため、化石燃料を重視する業界からの支持を得ることも狙いの一つと考えられます。

 

米政府、ビットコインを財政戦略の準備資産とする可能性も

トランプ氏の発言からは、ビットコインを国の戦略的準備資産として保有することで、米国財政の安定化を図る狙いがあることがうかがえます。米国の政府債務は現在35兆ドルに達しており、トランプ氏の経済政策は減税策を中心とするため、財政改善の見込みは低い状況です。

そのため、ドル資産への依存度を下げる目的で、米政府が押収したビットコイン約21万BTC(約1.7兆円)を売却せずに保有することで財政安定に寄与しようとする考えがあるとされています。トランプ氏は8月のフォックス・ニュースのインタビューで、「米政府の35兆ドルの債務を仮想通貨で対応する可能性もある」と示唆しており、注目されています。

現時点で米政府が新たにビットコインを購入する意向は公表されていませんが、大統領に就任した場合に購入を正式に表明すれば、仮想通貨市場に大きな影響を与えるでしょう。ビットコインの需要増加や価格上昇が期待され、投資が一層活発化する可能性があります。また、ビットコインのマイニングがさらに活性化されることで、取引処理速度や安全性の向上が見込まれ、信頼性の高いネットワーク基盤が確立されると期待されています。

こうした動向を見越し、仮想通貨関連の主要なステークホルダーがトランプ氏を支持する動きが相次いでいることも納得できるでしょう。

 
米国会議事堂
 

この動きは州レベルでも広がりを見せており、11月1日(水)のニュースによると、フロリダ州の最高財務責任者(CFO)であるジミー・パトロニス氏が、退職した州職員を支援する資金の一部を暗号資産(仮想通貨)に投資するよう提案しています。これは、米政府がビットコイン(BTC)を備蓄する方針を支持するトランプ氏に触発されての発言とされています。

また、パトロニス氏は「トランプ前大統領のような成功した実業家による先見性と革新的な思考は、当然視してはならないと私は考える」と、フロリダ州行政委員会の事務局長宛ての書簡で述べ、すでにそのような投資を行っている他の州に追随するよう提唱しています。

くわえて「ビットコインはしばしば『デジタルゴールド』と呼ばれ、州のポートフォリオ多様化に寄与し、他の主要資産クラスの変動リスクに対する安全なヘッジ手段となる可能性がある」とし、フロリダ州が追随することを提唱しました。
知事と司法長官とともに年金基金の3人の理事の1人であるパトロニス氏は、次の議会の会期前に情報提供が可能な報告書を州議会に提出するよう求めています。もしフロリダ州がこのような変更を導入することになれば、ウィスコンシン州やミシガン州などの他州に影響が波及することも予想されます。

“ほぼトラ”と再選が確実視されるトランプ氏が大統領に就任した場合、選挙対策としての仮想通貨へのポジティブな発言だけでなく、具体的な施策や支援策が導入されることが期待されます。これにより、景気対策、雇用創出、そして米国財政の安定といった面で仮想通貨市場への一層の介入が進む可能性が高まるでしょう。


 
私たちリタ不動産は、全国の不動産投資・収益物件(投資物件・収益不動産)を取り扱う不動産会社です。社名の『リタ』は「利他の精神」「自利利他」から名付けられたもの。その背景には、自分の利益を最優先するのではなく、お客さまの利益を最優先としたサポートや提案を行うというスタンスがあります。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
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弊社の目的はお客さまの資産形成をお手伝いすることです。収益物件の売買を通じてお客さまのビジネスパートナーとして「常に誠実である」ことをお約束します。不動産投資は長い目線で取り組まねばならない投資です。棟目の購入・売却から資産入れ替えの再購入まで末永くお付き合いするために、メリットのみならずリスクやデメリットもしっかりと告知します。 物件情報は精査したもののみ発信するほか、節税相談や金融機関のご紹介など、不動産投資を通じた資産形成をトータルサポート。お客さまが安心して不動産投資に取り組めるように尽力いたします。気になること、不安なことがあればいつでもお気軽にご相談ください。
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ページ作成日2024-11-01

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