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石破政権が直面する〝過半数維持〟の壁 国民民主や維新と協力の可能性も

2024-10-25

苦境に立たされる石破茂首相 衆議院ウェブサイト『第214回国会 国務大臣の演説(石破内閣総理大臣の所信表明演説)』より引用
 

「第50回衆議院議員総選挙(以下、衆院選)」の投開票日が10月27日(日)に迫るなか、現与党のみで過半数を維持するのが難しい情勢になってきました。今週発表された複数のメディアによる選挙情勢の調査では、与党の過半数割れを報じる報道が相次いでいます。

つい先月9月27日(金)に実施された総裁選では、党員や有権者向けのアンケート調査で、石破氏が圧倒的な支持を得ており、決選投票でも高市早苗前経済安全保障相に議員票で勝利しました。これは派閥の影響もありますが、最終的には「選挙の顔として衆院選挙を乗り切れる」と考えられたからです。

また、衆院選挙を急いだ理由の一つとして、残り任期1年を残しての政権運営において、裏金問題を解決せずに選挙を迎えることが、レームダック化のリスクを高めると考えたためです。さらに、石破氏は党内で仲間づくりに積極的ではなかったことから、派閥や強い党内支持基盤を持つことができず、政権基盤が弱い状況でした。
そのため、選挙に勝利することで党内基盤を強化する必要があったため、早期に選挙を決断しました。このような判断を政権中枢が行ったことは、周知の事実です。

自民党は独自に支持率や選挙調査を定期的に行っており、公示前の調査でも情勢が日に日に悪化しているとされています。解散前に自民党首脳陣が想定していたシナリオよりもはるかに厳しい状況にあるようです。旧統一教会問題から始まり、裏金問題のある議員への非公認対応や、比例重複候補を出さないといった緊急措置だけでは、有権者の怒りや不信感を抑えきれず、根強い不満が残っていると見られます。

さらに、物価高が続く一方で、実質所得の改善が見られず、国民負担が確実に増している現状も選挙の背景として影響しています。裏金問題や旧統一教会問題といった象徴的な問題が自民党内に根深く残る一方で、これらは国民生活や経済活動そのものに直接の関係はないものの、やはり国民生活の改善が実感されていないことが、今回の選挙に大きな影響を与えているのではないでしょうか。

明暗の〝カギ〟は3つの数字—「230」「200以下」「240」が示す政権の行方

今回は、与党が過半数の233議席を獲得できるかが最大の焦点となっています。衆院解散時の勢力は、自民党が256議席、公明党が32議席で合計288議席を有していました。石破政権が発足した直後に行われる今回の解散総選挙は、どれだけ議席を減らさずに食い止められるかという大きな勝負となっています。

選挙公示前には全く予想されていなかった事態が起きており、議席獲得数によっては、選挙後に政権の枠組みが大きく変わる可能性が出てきています。

与党が過半数の議席を獲得できるのか、選挙の行方に目が離せない 衆議院ウェブサイト『第214回国会 国務大臣の演説(石破内閣総理大臣の所信表明演説)』より引用
 

もし議席が230前後に留まった場合、政権維持のためには、閣内外を問わず少数政党や無所属議員の与党への取り込みが不可欠となります。しかし、この取り込みに成功しなければ、233議席の過半数を割り込み、石破政権の責任問題が浮上します。たとえ責任問題を回避できたとしても、政権運営が難しくなり、自民党内で政権交代の動きが加速する可能性があります。石破政権が超短期政権となり、早期に終わりを迎える恐れもあるでしょう。

選挙後は11月に臨時国会が開会され、補正予算の成立も見込まれているため、政権運営は時間との戦いになることが予想されます。すでに選挙後を見据えた自民党執行部は、野党を取り込んだ政権の枠組みについて根回しを始めているとされています。そうなれば、キャスティングボードを握るのは、公示前より議席を3倍に増やすと見られている国民民主党、あるいは公示前より議席を減らすと見られている日本維新の会となるでしょう。

両党は、現在のところ政権与党への参加は否定していますが、閣外協力、法案ごとに是々非々の協力姿勢を取る可能性を残しています。彼らは協力の見返りとして、政治資金の透明化や政策活動費の廃止など、大胆な改革を求めることで、自らの大義を強調する戦略を取るでしょう。また、最悪の場合、閣外協力を条件に石破政権の退陣を要求する可能性も完全には排除できません。

ただし、公にされていない水面下での交渉によって、協力の枠組みが形成される可能性が高いため、国民民主党や日本維新の会が閣外協力を表明する段階では、すでに協力の方針が大筋で合意されていると考えられます。

2つ目のケースとして、与党の議席が200を下回った場合、自公政権は下野し、政権交代の現実味が一気に高まるでしょう。しかし、このシナリオは現実的にはあまり可能性が高くないと言えます。

3つ目のケースでは、自公が過半数をクリアし、議席が240を超えた場合、情勢は一変します。これまで裏金問題や旧統一教会問題などのスキャンダルにより、メディアや有権者から厳しい批判を受けていた自民党ですが、選挙を通じてこれらの問題を一つの山として乗り越えることができます。

その結果、石破政権は少なくとも参院選までは安定した政権運営が可能となるでしょう。また、石破氏が総理大臣として長年準備してきた「石破カラー」と言える独自の政策も、徐々に実行に移していける状況が整ってくるでしょう。

固執か転換か…政権維持へ「石破カラー」を見直す岐路に

選挙終盤に入った21日以降、自民党は、情勢に大きな変化が見込めない選挙区を見切り、野党との接戦が続く選挙区に重点を置き、党内幹部を投入しています。有権者の審判を受ける選挙まで残りわずか数日となりましたが、現時点の情勢では自公連立が過半数割れする可能性が高まっています。今後の焦点は、どれだけそのダメージを最小限に抑えるかに移っていると言えます。

世論調査によると、有権者の最大の関心事は「物価高対策」であることが顕著に表れています。政権側は既に13兆円を超す規模の補正予算編成を打ち出し、給付金などの経済対策を前面に押し出して何とか論戦の主導権を握ろうとしていますが、安全保障など「石破カラー」に固執する余裕はなく、防戦一方に立たされている状況です。

 

株式市場に目を移せば、政権の目玉政策に関連する銘柄が上昇するという選挙前のアノマリーは見られず、むしろ過半数割れの懸念から電力や防衛関連のディフェンシブ銘柄が下落を続けています。また、選挙前に株価が上昇するという動きも見られていないことが、市場の不安定さを反映しています。

いずれにせよ、投票後には政権の枠組みに大きな変化が生じる可能性があります。国民民主党や日本維新の会がどの程度まで自民党に対して要求を行い、駆け引きが展開されるかが注目されます。
また、党内の野党勢力である旧安倍派がどの程度政権に横やりを入れるかも、今後の政局に影響を与える要素となるでしょう。こうした流動的な状況が続く中で、日本の経済や金融、さらには株式市場に与える影響も広範囲に及ぶことが予想され、前途多難であることは明らかです。

 
私たちリタ不動産は、全国の不動産投資・収益物件(投資物件・収益不動産)を取り扱う不動産会社です。社名の『リタ』は「利他の精神」「自利利他」から名付けられたもの。その背景には、自分の利益を最優先するのではなく、お客さまの利益を最優先としたサポートや提案を行うというスタンスがあります。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
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弊社の目的はお客さまの資産形成をお手伝いすることです。収益物件の売買を通じてお客さまのビジネスパートナーとして「常に誠実である」ことをお約束します。不動産投資は長い目線で取り組まねばならない投資です。棟目の購入・売却から資産入れ替えの再購入まで末永くお付き合いするために、メリットのみならずリスクやデメリットもしっかりと告知します。 物件情報は精査したもののみ発信するほか、節税相談や金融機関のご紹介など、不動産投資を通じた資産形成をトータルサポート。お客さまが安心して不動産投資に取り組めるように尽力いたします。気になること、不安なことがあればいつでもお気軽にご相談ください。
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ページ作成日2024-10-25

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