アメリカ利下げや景気減速の影響は? 不動産投資が有効な対策の一つに | 全国の不動産投資・収益物件|株式会社リタ不動産
アメリカ利下げや景気減速の影響は? 不動産投資が有効な対策の一つに
2024-10-07
9月18日に実施されたアメリカのFOMCで、政策金利が2020年以来となる利下げが発表されました。アメリカでは今後景気減速が予測されており、金融政策や市場への影響に注目が集まっています。
為替や株式などの市場変動も想定されるなか、不動産投資で安定した賃料収入を得るのが有効な対策の一つとなる可能性もあります。今回は足元の市場環境を踏まえた不動産投資の有効性についてまとめました。
目次
FOMCは、FRBがアメリカの金融政策を検討する会議で、基本的に年8回ほど開催されます。9月18日に実施されたFOMCではアメリカの政策金利を5.25%〜5.50%から4.75%〜5.00%に引き下げるいわゆる「利下げ」が発表されました。
アメリカのインフレが落ち着き、景気減速が懸念されるなか、景気の底を浅くとどめて、変動を緩やかにすることを目指す政策変更です。
なお、アメリカの利上げや利下げは、しばしば0.25%単位で実行されてきました。今回、一気に2倍の0.5%引き下げられたことからは、FRBが雇用市場の下支えに対して強い態度で臨む意欲があることが伺えます。
アメリカでは景気減速リスクが高まる
アメリカでは、足元景気減速に対する懸念が強まっています。たとえば、毎月月初に発表されるISM製造業指数は、2024年5月以降一貫して景気の拡大・縮小の節目である50を下回る状況が続いています。
米国雇用統計では緩やかに失業率が上昇しつつあり、元々良好であった雇用市場の悪化が懸念されている状況です。今回実行された利下げを行うと、企業や投資家がより低いコストで資金調達をしやすくなるため、景気を下支えする効果があります。
上記のように景気減速リスクが高まる中で、FRBは本格的な不況が到来するのを回避すべく、早めに手を打った形と言えます。
インフレの落ち着きにより緩和的な政策変更を進めやすく
アメリカのインフレが落ち着いている点も、利下げ実行を後押しする材料となったと考えられます。消費者物価指数を元にすると、一時期前年比9%に迫っていたインフレ率は、足元2.9%まで低下しました。
アメリカの失業率推移
上記サイトから前年同月比変化率を計算
利下げや低い政策金利は、本来インフレを加速させるリスクがあります。近年のFRBではインフレと雇用市場の安定化を重視する傾向にあるのが特徴です。インフレの抑制と雇用市場の悪化の兆しが高まったことにより、FRBは利下げ方向に政策をシフトさせたと考えられます。
FOMC参加者はさらなる利下げを見込む
9月のFOMCは、四半期に一度のFOMC参加者の経済見通しがアップデートされるタイミングでもありました。
最上段の「Change in real GDP」が経済成長、最下段の「Federal funds rate」が政策金利の見通し。
https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/files/fomcprojtabl20240918.pdf
9月時点の見通しによると、FOMC参加者は、2025年に政策金利が3.4%まで下がると予想しております。景気減速リスクが高まる中で、まだ利下げは続くと想定されているのです。
また、GDPの成長率については、一貫して2.0%のプラス成長を維持すると見込んでいます。現時点では、成長率が鈍化する「景気減速」は起こっても、マイナス成長を意味する「景気後退」は回避できると見込んでいる状況です。
もし、今後景気後退への懸念が強まれば、一段と政策金利の引き下げが加速する可能性もあるでしょう。
過去数年にわたって、先進国の株式市場は堅調でした。アメリカの景気減速が本格化すれば、一定程度の調整は避けられないと懸念されます。
また、日本については、アメリカとは逆に利上げの検討をしているタイミングです。日米の金利差縮小によって起こる円高も、日本の投資家にとってはネガティブな影響が想定されます。
株の暴落リスクは限定的だが一定程度の調整が起こる可能性
株式市場は、過去の経済ショックのような下落が起こるリスクは低いものの、ある程度の調整局面を迎える可能性があると考えられています。
コロナ禍における急落が一巡したのちは、株式市場は概して堅調に推移してきました。一時バブル後の最高値を記録した日本はもちろん、欧米でも株価は上昇傾向でした。そのため、一部では「割高感」が強まっているとの見方もあります。このような状況下でアメリカの景気減速リスクが高まれば、株は緩やかな下落をもたらすと考えられます。
アメリカの景気後退リスクが高まれば急落の可能性も
現時点では、S&P500が50%以上下落したリーマンショックのような大幅な下落局面は回避できると考えられます。アメリカは景気後退を回避できると考えているほか、世界銀行などの主要機関もアメリカがプラス成長を維持するとみています。
IMFの2024年7月時点での経済予測:
https://www.imf.org/ja/Publications/WEO/Issues/2024/07/16/world-economic-outlook-update-july-2024
現状では、金融政策等によるコントロールがうまく効き、次の景気減速が小幅で緩やかなものにとどまると想定されているのです。この前提に立てば、株式市場の調整も緩やかなものに収まるでしょう。
一方で、これらの前提が崩れて、アメリカで景気後退が発生すれば、株式市場へのインパクトはより大きなものとなる恐れもあります。
日本の投資家は円高リスクにも注意が必要
日本の投資家の場合は、円高の影響を受けるリスクがある点にも注意が必要です。アメリカの政策金利が高く、日本がマイナス~ゼロ金利であった7月ごろまでは、長期にわたり円安が進行しました。一時は1米ドル=160円を上回る局面もありました。
為替の変動要因の一つとして、二国間の金利差があります。金利の高い通貨が買われやすく、低い通貨は売られやすい傾向にあることから、日米の場合は円安米ドル高が進行したのです。
米ドル円為替レートの推移(円/ドル)
https://www.stat-search.boj.or.jp/ssi/mtshtml/fm08_m_1.html
月次データ。東京市場 ドル・円 スポット 17時時点/月末
しかし、足元は日米の金利差が縮小方向に向かうことが想定されます。アメリカで政策金利が下がり、日本では日銀が緩やかに利上げを進める可能性があるためです。
足元はこうした政策変化の兆しを織り込んで、一時と比べて20円近く円高が進みました。アメリカの利下げが一巡するまで、当面は円高トレンドとなる可能性があります。
海外資産に投資する日本の投資家は、円高により損失が拡大するリスクがあります。また、輸出型の企業にとって円高は業績悪化要因となるため、間接的な日本株の重しとなるリスクもあるのです。
不動産投資で安定した賃料収入を得るのが有効な手段の一つに
アメリカの景気減速や金融政策の変化により、株下落や円高といったリスクがある足元の局面においては、不動産投資が有効な選択肢の一つとなります。
長期の不動産投資なら価格変動の影響を気にする必要はない
不動産は株などと比較すると価格変動が緩やかです。さらに、長期投資する場合には、足元の不動産の価格変動リスクを過度に気にする必要はありません。
個人の不動産投資では、短期で不動産を売買して価格差益を狙う手法よりも、長期で投資して賃料収入を着実に稼いでいくのが一般的です。当面売却を予定していないのであれば、足元の価格変動は過度に気にする必要はないでしょう。
特に賃貸住宅の空室率は、景気変動の影響を受けにくいため、仮にアメリカの景気が減速したとしても、賃料収入の水準にはあまり影響がありません。以上のような点により、長期での不動産投資では、景気減速や相場悪化の影響をあまりうけることなく、着実に賃料収入を積み上げていけるでしょう。
国内の不動産なら為替変動の影響もほぼなし
国内の不動産へ投資すれば、当然ながら円高の影響もほとんど受けません。為替リスクを気にすることなく投資を継続できるのも、不動産投資の特徴です。近年は、新NISAやiDeCoなどの税制優遇を伴う制度の普及を背景に、投資信託などを通じて為替変動の影響の大きい海外資産へ投資する方も増えています。
海外資産への投資割合が大きいと、それだけ円高が進んだ時に損失が膨らむリスクがあります。円高局面で海外資産へ投資していると、円ベースで見たときに資産が目減りするため、損失リスクが高まるのです。
為替変動の影響を緩和するためには、資産の一部を円資産に投資するのが有効な手段です。たとえば日本の不動産にも投資しておけば、不動産からは毎月着実に賃料収入を得られるため、資産全体で見たときの損益を安定化させる効果が期待できます。
金利上昇を過度に不安視する必要はない
金利上昇は、ローン金利負担の増大を通じて不動産投資にとっては逆風となる場合があります。日本では、3月と7月に相次いで政策金利の引き上げが行われました。
しかし、金利上昇による悪影響を過度に不安視する必要はないでしょう。日本のインフレ率はようやく2%前後で安定し始めた程度で、一時のアメリカのような高インフレ局面が到来したわけではありません。
また、日銀が利上げを検討する要因の一つには、円安の進行もあります。円安が進みすぎると、インフレの加速などの悪影響が懸念されるため、日米間の金利差を縮小させて、円安を抑える狙いがあるのです。その点で言うと、足元はアメリカが利下げ局面に入ったことにより、円安のリスクも後退しています。
以上のように、現時点の経済環境においては、日銀は直近の政策金利が5%を超えたアメリカのように高い政策金利を目指す必要はありません。政策金利の上昇幅が相対的に小さければ、ローン金利に与える影響も限定的なものとなります。現時点では、金利上昇を警戒して不動産投資を手控える必要はないでしょう。
変動リスクが高まる中で不動産投資を始めるのが有効な選択肢の一つに
2024年初は株式などの市場環境が良好でしたが、足元はやや環境が変化し、不確実性が高まっています。リスクの高い資産へ多くを投資している方は、資産を再構成してリスクを抑えるのも一案です。賃料収入を主体とする不動産投資なら、株式などと比べて価格変動リスクを抑えながら、毎月着実に現金収入を獲得できます。
資産全体の損失リスクを抑えて、着実に投資収益を獲得するうえで有効な手段の一つといえるでしょう。資産が過度に株などリスクの高い資産に偏っていると感じている方は、ぜひ不動産投資を検討してみてください。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
TEL.03-5357-7757
〒107-0052
東京都港区赤坂5-1-26 サンライズ赤坂ビル302号室
【営業時間】9:30~19:00
【定休日】土・日・祝
キーワード物件検索
Copyright (C) 全国の不動産投資・収益物件は株式会社リタ不動産 All Rights Reserved.