津波で想定される不動産への被害と取るべき対策とは | 全国の不動産投資・収益物件|株式会社リタ不動産
津波で想定される不動産への被害と取るべき対策とは
2024-08-08
東日本大震災において津波による甚大な被害が出て以降、不動産経営においても津波のリスクと取るべき対策が着目されるようになりました。
津波被害を受けると、最悪のケースでは建物が全損するほか、住民にも甚大な被害が及びます。地震と併発する津波の被害には、火災保険が適用されない可能性が高い点にも留意が必要です。今回の記事では、津波で想定される被害や取るべき対策についてまとめました。
津波は、震災と併発するケースが多いです。そのほかでは、次のような原因で津波がおきたこともあります。
・土砂崩れにともなう土砂流入による津波
・海底の地殻変動や火山噴火による津波
建物に甚大な被害を及ぼすほどの大規模な津波となると、やはり東日本大震災で見られたような震災と併発する津波に留意が必要です。震災時を想定して津波対策を取っておけば、その他のレアケースを想定した対策にもなるでしょう。
なお、台風をはじめとした天候悪化が海上でおきたときにも海面が上昇する現象がおこりますが、これは「高潮」と呼ばれる現象で津波とは区別されます。
一般に、同程度の高さなら津波の方が圧倒的にエネルギーが大きく、さらに津波は10mを超えるほど高い潮位をもたらすケースがあるため、被害が甚大化するリスクの高い災害と考えられています。
津波によって想定される被害は次の通りです。
・建物自体が損壊・全損するリスク
・賃料収入がゼロになるリスク
仮に最悪のケースを想定した場合、建物が根こそぎ流されて建て替えが必要になります。丸ごと建設費用を負担しなければならないので、不動産経営者にとって大きな損失となるでしょう。さらに、建て替えが完了するまでは賃料収入が途絶えることになります。
また、建物が全損したからといって借りていたローンがなくなるわけではありません。賃料収入がない状態で、既存のローンを払い続けながら建て替えコストを負担しなければならないのです。
このほかに「住民による賠償リスク」もないわけではありませんが、津波被害を不動産経営者の責任で防ぐのには限界があります。
住民が被害に遭うのは悔やまれる事態ではありますが、違法建築や許可されていない立地でのアパート経営など極端なケースでない限り、住民被害により賠償責任を問われる可能性は低いでしょう。
火災保険は津波に適用されない
火災や暴風、河川の氾濫等による浸水と異なり、津波はほとんどの場合火災保険が適用されません。津波はほとんどの場合震災と併発しますが、震災に付随する被害が火災保険の適用外となるからです。
震災に伴う被害はときに広汎に一気に発生することから、万が一被災した際に保険会社が一斉に補償するのが難しいため、免責事項となっています。火災保険に加入しているだけでは、津波による被害が及んでも、自費で修繕対応することになります。
津波は、時に甚大な被害を及ぼすリスクがあり、ほかの災害よりも対策が難しい事象といえます。次のような対策をとって、津波の被害を防ぎましょう。
・津波が来ない地域で投資を行う
・地震保険に加入する
・高層でRC造の建物で経営する
・避難のための設備・情報連携を丁寧に
これから投資を検討するなら、津波の来ない地域を選択するのが第一です。津波は、基本的に沿岸部かつ低地であるほどリスクの高い災害となります。高台に不動産を所有すれば、それだけで津波の被災リスクを大きく減らせるでしょう。
現代では、自治体で公表しているハザードマップや、国土交通省が2024年より運用を開始した「不動産情報ライブラリー」で津波をはじめとしたさまざまな災害リスクを地図上で視認できます。津波のリスクがある土地を避けて投資することは、決して困難ではありません。
地震保険に加入する
津波で被災したときの金銭的な損害は、地震保険に加入していれば緩和できます。地震保険は、火災保険でカバーできない震災に伴う建物の倒壊やその他の被害を補償する保険です。
一般に津波の被害は特定の地震を原因とするケースが多いため、保険適用となる可能性が高いでしょう。そもそもすでに土地を所有している、特定地域の振興に貢献したいなど、津波のリスクがある地域での不動産経営が避けられない事情があるなら、地震保険に加入して万が一のときの損害をカバーしましょう。
高層でRC造の建物で経営する
津波による全壊リスクを下げ、さらに住民の命を守る観点からは、背の高いRC造の建物で投資を行うのが有効な対策となります。ほかの建築基準を遵守している限りにおいては、津波の最高到達に対して建物が高い方が全損や倒壊リスクを下げられます。
また、RC造は木造よりも外圧に強く、津波が直撃した際にも建物が残る可能性が高くなります。
さらに、背が高いほど建物全体が波に飲まれる可能性が低くなります。その状態で屋上に避難スペースを作っておけば、逃げ遅れた住民の避難スペースとしても機能するため、安全を守るうえで役立つ構造となります。
避難のための設備・情報連携を丁寧に
津波のリスクがある地域で経営をするからには、住民の安全を守るための配慮も必要です。先ほど紹介した「背が高く頑丈な建物での不動産経営」も住民を守るひとつの対策として機能します。
また、周囲の避難経路やいざというときに逃げられる高台について掲示板などで積極的に情報連携しましょう。
あらかじめ屋上までの避難経路を明確にしておいてください。さらに屋上にしばらく取り残された時を想定して、備蓄用の食料や避難時の生活用品について準備しておくとよいでしょう。
住民への配慮を適切に行っておけば、安心して賃貸住宅で暮らせます。津波のリスクある地域での入居者の獲得や退去の抑制につながるでしょう。
津波は、ときに多くの建物を倒壊させる甚大な被害をもたらします。いざ不動産を持つ地域で津波がおこれば、オーナーの力で被害を食い止めるのは困難です。そのため、津波の被害が想定されない場所で不動産投資を行うのが、最も有効な対策となります。
津波のリスクがある地域での不動産投資を避けられない事情がある場合には、保険への加入や物件構造の工夫で、人的被害や金銭的な損害を抑えましょう。住民へ配慮した災害対策が評価されれば、入居者の維持や獲得にも有効です。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
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