震災リスクに備える! 不動産投資のポイントと有効な対策方法 | 全国の不動産投資・収益物件|株式会社リタ不動産
震災リスクに備える! 不動産投資のポイントと有効な対策方法
2024-07-18
不動産投資において、震災は特に注意すべき災害リスクの一つです。建物の倒壊や設備の損壊のほか、火災や津波といった二次災害が、アパート経営に深刻な打撃をもたらす恐れもあります。今回の記事では、震災がもたらすアパート経営への損害をまとめたうえで、取るべき対策について紹介します。
的確な対策を立てるうえで、震災がもたらす損害リスクについて正しく理解しておきましょう。現代の建物は、震災による建物の倒壊リスクは必ずしも高いとは言えません。一方で、入居者への賠償や火災・津波など、二次災害による損害といったリスクにも目を向ける必要があります。
建物自体の倒壊リスクは新しい物件ほど低い
地震というと真っ先にイメージされるのは建物の倒壊ですが、新しい物件になるほど建物自体の耐震性が向上しているため、倒壊リスク自体は下がっています。
木造建造物の場合、耐震基準は次の3段階でアップデートされています。
時期 | 基準 | 概要 |
---|---|---|
~1981年 | 旧耐震基準 | 震度5程度の地震で倒壊しない |
1981年~2000年 | 新耐震基準 | 震度6強程度の地震で倒壊しない |
2000年~ | 現行耐震基準 | 基礎形状、壁の配置バランス、柱の引き抜き対策などの基準を設定 |
2016年の熊本地震では、新旧耐震基準における被害の差が調査されています。この調査によると、特に揺れの大きかった益城町では、旧耐震基準の建物のうち倒壊・崩壊した割合は28%だったのに対して、新耐震基準は7%にとどまっています。
さらに、無被害だった建物の割合は旧耐震基準が5%だったのに対して、新耐震基準は31%でした。このことから、新耐震基準以降の物件であれば、実際の倒壊のリスクは相応に低いと言えます。
現行の耐震基準が適用された2000年以降の物件であれば、さらに建物の倒壊リスクへの備えはある程度できているといえます。
内装設備への損害や小規模な破損
建物の倒壊・崩壊を免れても、壁や床などの内装設備に小規模な破損が起こる可能性があります。こうした細かい破損を放置しておくと、住民に危険が及んだり居住環境が悪化したりする恐れがあります。
また、入居者を募る際の内見でもネガティブな印象を与えかねません。そのため、建物の構造自体に不安がないレベルの破損でも、すみやかに修繕が必要です。これらの細かい修繕への対応が、コストの増大要因となる可能性があります。
地震に付随して起こる二次災害による被災
震災に付随して起こる二次災害への警戒も怠ってはいけません。
たとえば東日本大震災では、地震そのものよりも、その後に発生した津波で大きな被害が出ています。また、東日本大震災や阪神・淡路大震災では、大規模な火災も発生しました。
地震による建物の倒壊を免れても、津波や火災で物件を失えば不動産経営においては大きな損害となります。さらに、入居者の人命や資産においても重大な被害が懸念されます。震災対策では、このような二次災害の発生を念頭において対策を施すことが大切です。
入居者に与えた損害への賠償
入居者が震災によって受けた被害の責任が物件オーナーにあると判断されれば、賠償責任が生じるリスクがあります。震災のような自然災害は不可抗力であるため「故意もしくは重大な過失」が原因でない限り、たとえ物件オーナーでも入居者への賠償責任は生じません。
ただし、次のようなケースでは「重大な過失」に相当して、賠償責任が生じる恐れがあります。
・建築基準法を満たしていない違法建築であるなど、重大な瑕疵がある場合
・老朽化を放置していた場合
以上の要因を理由に入居者が被害を受けたと判断されれば、オーナーが損害賠償を支払わなければなりません。オーナー自身が管理を怠ったつもりがなくとも、思わぬ形で賠償を求められる可能性もあります。賠償リスクへの対策も、忘れずに進めましょう。
不動産投資においては、次のような対策が震災リスクを抑制するうえで有効です。
・震災被害を受けにくい立地選び / 物件選び
・被災時の損害を抑える保険への加入
・適切な修繕・メンテナンスの実施
それぞれのポイントについて、詳しく紹介します。
震災被害を受けにくい立地選び・物件選び
震災被害への対策は、立地や物件選びからすでに始まっています。日本は地震の多い地域であるため、地震そのものの被災を回避するのは困難です。一方で、津波や火災のリスクは立地選びによって低減できます。
海に近い極端な低地や木造の住宅密集地を回避すれば、少なくとも震災の二次被害のリスクを下げられるでしょう。物件構造も被害の大きさに影響を与えます。新築物件や築浅物件は、法令に則って建てられたものであれば、地震の揺れそのものによる倒壊・崩壊のリスクは低いといえます。
耐火性の高い外壁を使用するなどすれば、火災のダメージも抑制できます。もし木造・築古で現行の耐震基準を満たさない物件を取得する場合は、耐震性を強化するリノベーション等を実行するか、次に紹介する保険加入などで備えを万全にしておきましょう。
被災時の損害を抑える保険への加入
地震による損害リスクを踏まえると、次のような保険へ加入するのが一つの対策となります。
・地震保険
・施設賠償責任保険
建物や設備等の地震による被害に対して補償を受けるために、地震保険への加入をおすすめします。地震による火災の損害は、一般の火災保険では補償を受けられません。地震保険に加入しておけば、地震に伴う被害の程度によって保険金が支払われるため、修繕や建て直しによるオーナーの経済的なダメージを抑えられます。
また、施設の瑕疵が原因で入居者が被害を受けたときに備えて、施設賠償責任保険にも加入しておきましょう。適切なメンテナンスを実施してきたつもりでも、思わぬ見落としが入居者に被害をもたらしてしまう可能性があります。損害賠償の支払いによる不動産経営へのダメージを抑えるために、保険の加入を検討してください。
適切な修繕・メンテナンスの実施
不動産経営を始めたのちも、継続的なメンテナンスや適時適切な修繕によって建物の劣化を抑えることが大切です。不動産は経年劣化するため、建設当初は耐久性に優れていても、年数と共に災害に脆弱になっていきます。
こまめなメンテナンスや定期的な大規模修繕の実施により、経年劣化による影響を抑えられます。オーナーとして本来行うべきメンテナンスを怠った結果被害が増大すれば、先に紹介した賠償リスクも高まります。
震災そのものの被害、賠償リスクの双方を抑制する観点から、メンテナンス・修繕を適切に実施していくことが大切です。管理会社に物件管理を一任する場合は、物件の保全を得意とする会社に依頼しましょう。
地震の多い日本で堅実な不動産経営を目指すなら、震災リスクの抑制は重要な取り組みの一つです。震災で想定される被害は建物の倒壊だけではありません。津波・火災といった二次災害や賠償リスクまで想定して、対策を進めておきましょう。
そのためには、物件・立地選びや保険加入、適切な修繕・メンテナンスの実施が有効です。不動産投資初心者は、不動産会社や管理会社のアドバイスを参考にしながら、震災リスクを抑えた不動産経営を実現しましょう。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
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