不動産投資がインフレ対策に効果的な理由とは 仕組みとメリットを解説 | 全国の不動産投資・収益物件|株式会社リタ不動産
不動産投資がインフレ対策に効果的な理由とは 仕組みとメリットを解説
2024-05-30
かつてはデフレや低インフレに悩まされた日本ですが、ここ数年はインフレが持続するようになってきています。経済成長の観点からは、適度なインフレが起きるのが理想ですが、私たちが生活するうえでは、インフレは家計の圧迫要因となります。
このようなインフレに対処する方法の一つに、実は不動産投資があります。不動産のように形があり、それ自体に価値がある資産である「実物資産」は、インフレ時に価格が上昇しやすいという特徴があるためです。今回は、インフレ対策の側面から考える不動産投資について紹介します。
かつてはインフレ率がマイナスになる「デフレ」もしくは低インフレに悩まされてきた日本ですが、新型コロナの影響が一巡したのちは、図のように年間で2~3%程度のインフレが持続しています。
出所:「消費者物価指数」時系列データより筆者計算
2024年3月の結果は前年比2.68%でした。これは、前年10,000円で購入できた商品の価格が平均すると10,268円に値上がりする状態を指します。実際の値上がり率は商品によりさまざまで、インフレの影響を受けやすい商品ではさらに大幅な値上げとなっているケースも考えられます。このようなインフレが起こった背景は、大きく分けると二つ考えられます。
コロナ・世界情勢の悪化の影響によるグローバルなインフレの加速
2022年頃は、海外でも急速なインフレが進行していた時期でした。その前年頃から新型コロナ後の経済回復が本格化するなか、需要の急回復に物流・製造の回復が間に合わず物価の高騰が進みました。
さらにその後、2022年にはロシア・ウクライナ間の衝突により二国で生産されるエネルギーや小麦など農産物の流通が低下したことが、物価高に拍車を掛けました。
これらの要因のうち前者はすでに解消されていますが、ロシア・ウクライナ間の情勢は依然として悪化したままです。欧州諸国を中心に多くの先進国がロシアとの取引を制限するなか、引き続き物価が高止まりする要因となっていると考えられます。
円安の影響
コロナからの回復の影響に代わって日本の物価高の要因となっているのが、円安の進行です。2021年頃から、急速な円安が進行しました。一時は日本の為替介入によって円高に振れていますが、依然として歯止めはかかっていません。
出所:日本銀行「主要時系列統計データ表」
円安が起こると、海外から輸入する商品の仕入れコストが上がります。簡単な例として1ドル100円と150円のときに100ドルで購入できる商品を輸入すると、次のようになります。
現地での価格 | 為替レート | 日本円でみたときのコスト |
---|---|---|
100ドル | 1ドル=100円 | 10,000円 (100ドル×100円) |
100ドル | 1ドル=150円 | 15,000円 (100ドル×150円) |
輸入の仕入れコストが上がれば、企業は収益を確保するために国内での販売価格を引き上げざるをえません。結果として、円安が日本のインフレ加速の一因となっているのです。
円安の背景の一つには、日本と米国の金利差があります。日本銀行は3月に久しぶりにマイナス金利を解除する利上げを実行しましたが、米国の政策金利は5%以上あり依然として両国の金利差は大きい状況です。そのため、円安およびインフレのトレンドが短期間で収束するかは不透明です。
不動産などの実物資産を所有するのはインフレ対策として有効ですが、その仕組みを正しく理解しておく必要があります。インフレが加速する中で注目されるインフレ対策としての不動産投資について、詳しくみていきましょう。
インフレにより実物資産の価格も上昇しやすくなる
インフレとは、端的に言えば「モノの価格が上昇する」メカニズムを指します。不動産や金など、それ自体が価値を持つ物体である「実物資産」は、インフレの環境下では価格が上昇しやすいという特性があるのです。
もし実物資産を所有しておくと自身が持つ資産の価値が膨らむため、インフレによって日々の支出が増えることによるダメージを相殺できます。このように実物資産への投資は、インフレ対策としての効果が期待できるのです。
不動産を所有するとどのような形でインフレの恩恵を受けられる?
インフレ環境下で不動産を所有しておくと、次のような経路で金額ベースでの投資収益の拡大が期待できます。
・家賃の引き上げ
・物件価格の上昇による売買益
不動産経営を継続するなかで、徐々に家賃が引き上がれば収益の拡大が期待できます。家賃は個別交渉で引き上げるほか、あらたな入居や契約更新のタイミングなどで引き上げが可能です。
家賃水準は個別の合意のもと決まるものなので、インフレが起きたからといって自動的に引き上がるものではありません。しかし、インフレによって周辺の物件の家賃相場が上昇すれば、家賃の引き上げ交渉を優位に進めやすくなるでしょう。
もう一つは、不動産市況が改善して物件価格が高騰することです。物件を所有している地域の不動産価格相場が上昇すれば、売却時により高値で売れる可能性があります。
不動産は長期でみたときのインフレ対策に有効
不動産は、基本的に十年単位の長期投資に適した資産です。インフレ対策として考えた場合も、1年~数年程度の短期で考えたときの対策としては適さない場合があります。
不動産は、売買の契約締結においてさまざまな手数料やコストがかかるため、短期で売却するとなると、不動産価格の上昇よりコストによるマイナスの影響が大きくなる可能性が高くなります。
また、家賃についても引き上げるチャンスは通常数年に1回程度なので、すぐにインフレの影響を反映できるわけではありません。そのため、短期的にインフレ対策としての効果を期待するのは難しいでしょう。
一方でインフレが長期にわたり持続すると、年々当初の価格との差が大きくなります。たとえばインフレ率2%が持続する場合、当初100万円の商品は10年後に122万円、20年後にはおよそ1.5倍の149万円まで上昇します。
数年程度なら値上がり金額も数万円程度で済みますが、長期間続くと影響が大きくなります。この間に、不動産のような実物資産を保有し続けていれば、インフレにより投資収益も拡大すると期待され、インフレ対策として適切に効果を発揮するでしょう。
インフレ対策で不動産投資にチャレンジする場合には、次の2点に注意が必要です。
・不動産価格は物件により異なり、インフレ率が完全に反映されるわけではない
・金利上昇によりローン負担も増えるリスクもある
不動産価格がインフレの影響を受けるといっても、日本全体のインフレ率を正確に反映するとは限りません。たとえば、賃貸需要が減退する地域では物価が高騰するなかでも不動産価格の低下が進む可能性があります。
また、市況が好調でも、建物の経年劣化などにより価格が下がるケースもあるでしょう。こうしたリスク要因もふまえながら、物件価格の上昇が期待できる物件を選ぶのが大切です。
もう一点注意が必要なのは、インフレが加速する局面では金利上昇が起こる可能性がある点です。金融政策の方策のひとつとして、インフレが加速する局面では政策金利を引き上げて落ち着かせるのが有効な場合があります。たとえば2022年頃のアメリカでは、一時は前年比9%に達したインフレ率を抑えるために積極的な利上げが行われました。
変動金利でローンを借りていると、インフレ→利上げとなった場合、ローン金利が引き上がって想定よりも収支が悪化するリスクがあります。インフレ対策として不動産投資を手がける場合には、金利上昇による借入コストの増大も警戒しながら取り組む必要があります。
実物資産のひとつである不動産は、インフレ対策として有効な投資先のひとつです。短期で売買するのには不向きですが、長期でインフレが続いて価格が高騰した場合には、不動産価格も上昇して影響を相殺できると期待できます。
インフレ対策として不動産投資に取り組むときは、物価高騰の影響が適切に反映されて、価格上昇が期待できる物件を選ぶのが大切です。たとえば都心部など、長期でみても安定した賃貸需要が期待できる地域なら、長期保有するうえで安心できます。不動産価格の推移や見通しも踏まえて、適切な物件を選んで投資しましょう。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
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