NISAだけで長期投資は大丈夫?不動産と組み合わせると分散投資が可能に | 全国の不動産投資・収益物件|株式会社リタ不動産
NISAだけで長期投資は大丈夫? 不動産と組み合わせると分散投資が可能に
2024-06-27
2024年からNISAの制度が一新して、年間360万円、累計で1,800万円まで非課税で投資信託や株式などの投資が可能になりました。これを機に、NISAを活用した長期投資を検討している方も多いでしょう。
NISAでは実質的に株式に投資する商品が人気です。しかし、過去には株式市場が大幅に下落した事例があることを踏まえると、安全志向の投資家にとっては、株式投資に資産を集中させるのはややリスクの高い投資といえるでしょう。
長期投資を損失リスクを抑えながら取り組むためには、投資先を分散させるのが有効です。たとえば、NISAで買える投資信託とは特徴が異なる不動産投資と組み合わせるのも、有効な選択肢のひとつです。
目次
まずは、2024年から始まったNISAの制度をおさらいしておきましょう。
出所:金融庁「NISAを知る」
2024年より、俗に「新NISA」と呼ばれる制度変更が施行されています。新たなNISAの制度では、積立投資に使用できる「つみたて投資枠」とスポット投資・積立投資に柔軟に利用できる「成長投資枠」が併用可能です。双方の制度をフル活用すると、年間360万円、累計で1,800万円までNISAで投資できます。
NISAを通じて獲得した投資収益は、通常発生する20.315%の税金がかかりません。そのため、効率よく資産を増やせるのが特徴です。
NISAで投資できる商品
つみたて投資枠と成長投資枠は、それぞれ投資できる商品が異なります。つみたて投資枠で投資できるのは、金融庁が「長期での資産形成に資する」と認めた投資信託・ETFです。投資信託は現在販売中の銘柄に絞っても世の中に数千銘柄存在しますが、つみたて投資枠で投資可能な銘柄は264銘柄に留まります(2024年4月14日時点)。
一方で、成長投資枠では株式やREIT、幅広いETFおよび投資信託に投資できます。こちらもデリバティブを活用した投資信託や毎月分配金が出る投資信託などが不可となっていますが、つみたて投資枠と比べると幅広い銘柄に投資可能です。
株式に投資する投資信託が人気化しがち
一例として、ネット証券大手のSBI証券が販売する投資信託の販売上位10銘柄をまとめると次のとおりです。
銘柄 | 投資先 |
---|---|
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 日本を含む世界株式 |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 米国株式 |
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド (愛称:SBI・V・S&P500) | 米国株式 |
SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型) | 日本株式 |
<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド | 米国株式 |
iFreeNEXT FANG+インデックス | 米国株式 |
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) | 日本株式 |
野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資) | 日本を含む世界株式 |
SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド (愛称:サクっとインド株式) | 新興国株式 |
HSBC インド・インフラ株式オープン | 新興国株式 |
出所:SBI証券。2024年4月14日における「NISA成長投資枠」対象銘柄のランキング上位10銘柄を抽出
ご覧の通り、上位10銘柄のすべてが株式へ投資する銘柄となっています。このような投資信託に投資をすると、多数の株式に分散投資するのと同じ効果が得られます。
これにより、個別株に資産を集中させるよりはリスク分散が図れます。ただし、上記のような人気銘柄から投資先を選んだ場合、資産カテゴリー別でみれば株式に資産が集中する点には留意が必要です。
数十年単位の長い目で見れば、確かに株式は高い成長実績を示しています。たとえば米国の株価指数であるS&P500でみると、1991年から2021年の約30年間でおよそ指数は11倍に上昇しました。今後も同じような推移をたどるとすれば、株式の長期保有には合理性があります。
一方で、株式市場は過去何度か大幅な下落に見舞われています。過去20年で見ると、2020年の新型コロナ・ショックでは、S&P500は33.9%下落しました。また、リーマンショックでは、2007年10月9日から2009年3月9日までにかけて56.8%下落しています。
過去の事例に基づくと、株式で長期保有するときには、資産が半減するタイミングやリスクがあると覚悟しなければなりません。リスクに対する許容度は人それぞれとはいえ、多くの人にとって、大きな損失を冷静に受け止めるのは容易ではないでしょう。
株式のなかで分散投資していたとしても、グローバルな市場悪化局面での損失抑制は困難です。損失リスクを抑えて長期で資産運用を継続するためには、複数のカテゴリーの資産に分散投資するのが有効といえます。
分散投資先のひとつとして、実は不動産投資と組み合わせるのが有効な選択肢です。ここからは、NISAでの株式と不動産投資の特性の違いや不動産投資のポイントについてまとめました。
不動産と株式の違い
投資商品として考えたとき、株式と不動産には次のような特徴の違いがあります。
ポイント | 株 | 不動産 |
---|---|---|
価格変動 | 変動が大きく、急速に変わる | 変動が小さく、緩やかに変わる |
収益の源泉 | 株価変動による価格収益が中心 | 賃料による現金収入が中心 |
リスク / リターン | ハイリスク・ハイリターン | ミドルリスク・ミドルリターン |
景気変動の影響 | 相対的に受けやすい | (特に住宅については)相対的に受けにくい |
※あくまで一般的な傾向であり、すべての銘柄、市場局面において当てはまるとは限りません
上場株式は、証券取引での売買によって価格がリアルタイムで動くため、価格が大きく、急速に変動する傾向にあります。不動産も価格変動はありますが、株式ほどの流動性はない分、変化の幅・スピードは共にゆるやかです。
典型的な株式投資では、配当よりも価格変動が大きな収益源泉となります。一方で、不動産投資では、毎月得られる賃料収入を主体とした投資が可能です。一般に価格変動の影響を受けやすい株式投資の方が、リスク・期待リターン共に高い傾向にあります。
最後に、株式市場は企業の業績や投資家の経済見通しなどにより価格が変動しがちです。不動産も、一定程度は景気変動の影響を受けます。一方で、景気の良し悪しに関わらず人は住居を確保する必要があるため、景気が悪化したからといって急速に入居需要が減ることはありません。そのため、株式と比べると景気変動による影響は小さいと考えられます。
異なる特性をもつ資産を組み合わせるとリスク分散が期待できる
株と不動産のように、異なる特性同士の資産を組み合わせると、リスク分散効果が期待できます。たとえば、株式市場が悪化して下落したときには、株式に投資する投資信託を複数保有していても、すべてが下落して大きな損失をもたらす恐れがあります。
もし、不動産投資を並行して行っていた場合、不動産から得られる賃料収入が損失の一部を補ってくれます。株式に集中投資しているケースと比べて、損失の抑制が可能です。
株式と分散投資するときの不動産投資のポイント
株式との分散効果を期待して不動産投資を行う場合、つぎのような点に留意しましょう。
・アパートやマンションなどの住宅一棟投資が最善
・自己資金を厚めにして月々のキャッシュフローをプラスに
株式とのリスク分散を重視するなら「価格変動の影響を受けにくい」投資を行うのが一案です。月々の現金収入が潤沢であれば、万が一不動産価格が下落しても賃料収入を含めて考えたときに収支をプラスに維持しやすくなります。
物件タイプでいえば、オフィスや商業施設よりも景気変動の影響が相対的に小さい、賃貸住宅への投資が有効な選択肢のひとつです。さらに、潤沢な賃料収入が期待できるアパートやマンションの一棟投資が適しています。
現金収入が安定的に得られる投資であることも大切です。物件自体の利回りが適切であるとすると、キャッシュフローの厚みは、ローンの月々の返済負担によって大きく変わってきます。自己資金を投入して返済負担を軽減すれば、より潤沢なキャッシュフローを毎月獲得できるため、株の損失を相殺する効果が高まると期待できます。
NISAの制度変更をきっかけに、長期での資産運用を検討し始めた方は多くいます。新型コロナショック以降は、株式市場が良好なこともあり、つい成長性だけに着目して積極的にリスクを取って投資をしてしまいがちです。
しかし、株式市場の過去の大幅な下落を踏まえれば、いざというときに損失を抑える対策をするのも大切です。今回紹介したように、株式ほどはリスクが高くなく毎月賃料収入を得られる不動産投資を組み合わせれば、リスクの分散効果が期待できます。市場環境が急変しても、安心して投資を継続できる資産の組み合わせを検討しましょう。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
「お客さまの利益のために努力することが、自らの利益につながる」という考え方ですので、押し売りをはじめとしたこちら都合のアプローチは一切行っていません。
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